【青】自己否定ガール

５ー３ ページ16

Aside




久しく帰ってきた部屋。



いや、汚部屋。



たったの一週間で見事に汚部屋と化した部屋。



こんなに汚いとたぴちゃんが心配だ。



『たぴちゃんどこ〜？』



声をかけると、ぽてぽてと歩きながら足元に来た。



『可愛いねぇ〜よしよーし』



たぴちゃんを撫で回す。



気持ちよか〜...



こ「あのぉ......」



『...汚部屋にするの得意ですね、謝らなくてもいいですよ』



重い腰を上げて、まずは散乱するカップ麺の器を拾い始める。



こんなの洗って捨てればいいものを...



一通り拾い終えたら、次に衣類だ。



使ったらその辺に置いといて、洗濯物を乾いたらその辺に置いといて...



を繰り返したのだろう。



...んなものまとめて洗濯機にポイだぁ！！！



洗剤を入れて、スイッチを押す。



『ころんさんはたぴちゃんとお散歩でも行ってて下さい』



こ「いいの？」



『ころんさん掃除できないですよね？』



ころんさんの肩が跳ね上がる。



図星のようだ。



『はいっ！リードと首輪』



掛けてあったリードと首輪をころんさんの手に渡し、



たぴちゃんを抱き上げてころんさんと共に家から追い出した。



まったく...どうしてこんなに汚くするんだか...



ゴミの山をみて、私はため息をついた。

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