58絶体絶命のピンチ ページ8
「開けて！まひるちゃん！！」
倉庫の中から扉を叩き叫んだ。
まひるちゃんは私を倉庫の中に取り残して外から
鍵をかけた。
「ごめん…Aっ……まひる演技うまくて…」
「！！！」
「なんで助けに来てくれたの、A？しかも1人で」
「…そんなの…当たり前でしょ…
体が勝手に動いてた…ただそれだけっ…
…ヴィランに襲われたっていうのは嘘？
なんでそんなこと…出してよまひるちゃん！！」
私は扉を叩き続けた。
「うるさい…なんで？Aが邪魔だからに
決まってるじゃない！！」
「っ！！！」
豹変したかのように叫ぶまひるちゃん。
「……もしかして…勝己の…こと…？」
「…なんで…なんでAなの…呼ばないで…
爆豪くんの事、親しげに勝己って！」
そう言ってガンっと外側から扉を蹴り飛ばされた。
「なんでそこまで…こんなやり方まるで…」
「…ヴィランみたい？」
「…っ」
辺りを見渡しても出口が見つからない、かろうじて
天井の近くに窓があるけどとても届く距離じゃないし、
それに…扉も内側から開けられないように細工
してある…。
スマホも取られた…助けも…呼べないっ…。
「…お願い出してっ…」
「……出さないよ。
ここね、分厚い壁で出来てて中からの声は外に
通りにくいの。それに、この場所自体、誰も
近づくようなところじゃないから、ずーっと
気づかれないね、A」
「！！！」
「Aがいなければ…爆豪くんはまひるを
見てくれる……言ったでしょ、どんな手を使っても
爆豪くんの隣にいたいって」
「まひるちゃん…」
私の頬を一滴の涙がつたった。
「……私がいなくなればすぐに
春紀も勝己も気づくっ…こんなことしたって
まひるちゃんの立場が悪くなるだけ！！」
「……」
まひるちゃんはしばらく黙ったあとクスクスと
笑い出した。
「なにが…おかしいの…」
「まひる、別にAに意地悪してる訳じゃないの」
「？？」
「そこ、うっすらと曇ってるでしょ？」
「…え？」
まひるちゃんに言われて気づいた。なんだか煙
のようなものが倉庫の中に充満している。
鼓動が高鳴った。
「何個か、ガスが出る機械を設置しておいたの！」
「っ……」
段々と息が上がってきて、言葉が出なくなった。
「ガ…ス…なん…の…」
「有毒に、決まってるでしょ…」
「ーーーーーー！！！」
「意地悪なんかじゃない。
まひるは…本気だから…」
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まゆりぽ - 爆豪勝己の初恋２の38ページがめちゃくちゃ良かったです！第３段目、楽しみにしています！ (2022年12月31日 20時) (
レス) @page38 id: 12731aff21 (このIDを非表示/違反報告)
眠 - 何でこんないい作品に出会わなかったのだろう・・・全部見たけど終始ニヤニヤ止まらんかったわ！ (2021年9月26日 15時) (レス) @page36 id: cfd8dfa5f7 (このIDを非表示/違反報告)
シズク(プロフ) - ユイさん» ありがとうございます(´；ω；｀)そう言っていただけて嬉しいです(´；ω；｀)次回も頑張ります(´；ω；｀)b (2018年8月24日 8時) (レス) id: 6007a626ed (このIDを非表示/違反報告)
シズク(プロフ) - 胡瓜さん» 寂しいだなんて…ありがたきお言葉…(´；ω；｀)次回作も頑張りますのでよろしくお願いします！！ (2018年8月24日 8時) (レス) id: 6007a626ed (このIDを非表示/違反報告)
シズク(プロフ) - 涙うさぎさん» この小説でわたしも爆豪大好きなりました。笑(´∀`) (2018年8月24日 8時) (レス) id: 6007a626ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シズク | 作成日時：2018年7月26日 0時
