64病院 ページ14
『それで、Aは無事なのかよ…』
「一週間は入院、しばらく安静だそうだ。
…俺も午後からは学校へ行く、そう伝えとけ」
『…1日くらいいてやったらどうだ、
周りも…先生もきっとなんも言わねぇよ。
Aにとってはお前が身内も同然なんだから…』
「…あいつがいいっつってっから…いンだよ…」
･
轟との通話を切り、Aの病室に戻ると、
目を丸くして俺を見つめてきた。
「轟くんから電話？？」
「俺が学校に来ねぇから心配してかけてきたんだとよ。
切島からも着信があった」
「ふふっ、5件くらい？」
「10件」
「ええー！！切島くん…かわいいね」
「けっ」
そんな話をしながら、俺はAのベッドの横にある
椅子にどかっと腰掛けた。
「…ごめんね、勝己…心配かけて」
「んだよ、改まって、
気持ちわりぃからそうゆうのやめろや」
「…ごめん」
浮かない顔をするA。そんなAにイラッときて、
頭をぐしゃぐしゃに撫でてやった。
…したら、ちょっと頬を赤く染めて笑いやがった。
「…ん？」
すると、ノック音がして、誰かわからねぇが
Aは中に入るように促した。俺も扉に目をやる。
「…あ…」
「……お、おまえ…」
扉を開けて、そこに立っていたのはあの女だった。
「…まひるちゃん…」
「……A」
「……てめぇ…」
俺は立ち上がってあの女を睨みつけた。
「…勝己…いいから勝己は学校行って？
私も大したことないから…」
「……」
俺を止めるかのように、そう言ったA。
「………終わったらまた来る。18時前くらい」
「…うん、ありがとう」
カバンを手に取って扉に向かって歩いた。
まひるは黙ったまま道を開けて俺を見た。
「……爆豪くん…」
「……Aがてめぇを受け入れるなら…許す」
「！！」
見向きもせず、そんだけ言って病院をあとにした。
･
「…A」
勝己が病室を出てから、まひるちゃんは今にも
泣き出しそうな顔で私を見つめた。
「…あの…私…」
「大丈夫！元気！」
そんなまひるちゃんが見ていられなくて、私は
ニコッと笑って見せた。
「…なんで…まひる…Aに酷いこと…」
「…でも…
本気って言ってたのに本気じゃなかったんだよね」
「…でも…」
「…もういいよまひるちゃん…こうゆうの苦手なんだ私、
…勝己に怒られそうだけど」
「…Aは…ほんとに優しいんだね…
優しすぎる…ヴィランに捕まってた私を…
助けてくれたみたいに」
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まゆりぽ - 爆豪勝己の初恋２の38ページがめちゃくちゃ良かったです！第３段目、楽しみにしています！ (2022年12月31日 20時) (
レス) @page38 id: 12731aff21 (このIDを非表示/違反報告)
眠 - 何でこんないい作品に出会わなかったのだろう・・・全部見たけど終始ニヤニヤ止まらんかったわ！ (2021年9月26日 15時) (レス) @page36 id: cfd8dfa5f7 (このIDを非表示/違反報告)
シズク(プロフ) - ユイさん» ありがとうございます(´；ω；｀)そう言っていただけて嬉しいです(´；ω；｀)次回も頑張ります(´；ω；｀)b (2018年8月24日 8時) (レス) id: 6007a626ed (このIDを非表示/違反報告)
シズク(プロフ) - 胡瓜さん» 寂しいだなんて…ありがたきお言葉…(´；ω；｀)次回作も頑張りますのでよろしくお願いします！！ (2018年8月24日 8時) (レス) id: 6007a626ed (このIDを非表示/違反報告)
シズク(プロフ) - 涙うさぎさん» この小説でわたしも爆豪大好きなりました。笑(´∀`) (2018年8月24日 8時) (レス) id: 6007a626ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シズク | 作成日時：2018年7月26日 0時
