33撤退 ページ33
「ゲームオーバー…？？」
今…そう言ったの？
わたしは震える体を無理矢理動かすように
立ち上がった
「なにが…ゲームオーバーだよ…」
「…おいA……！？」
「……」
腹が立った…
簡単に人を殺してしまうかもしれないやり方に…
死柄木弔のやり方に…
そしてこの男、荼毘のおちゃらけた態度に…
それに何より、
勝己との…せっかくの……
「許さない……おまえら…っ今ここでぇ！！！！」
「おいAっ！！」
大声で怒鳴り、今にも敵に襲いかかろうと
する勢いで向かおうとしたら、勝己に
腕を掴まれ止められた
「…殺してやる…か？」
「…！！」
また、ニヤッと笑った荼毘
「…荼毘…行きましょう、今の大声でこれ以上は」
遠くから人が来るような声と足音が聞こえる
「へいへい」
「っまて！！この…っ！！！」
「おいA！！落ち着きやがれ！！
俺を見ろっ！！！」
「…っ…」
今度は両腕を掴まれ、目の前で勝己に怒鳴られた
勝己の言葉と、瞳にハッとした
我を失うところだった
「…まぁ、また会うかもしれねえが“一旦”…」
「！！」
突如現れた男の体が再び広がってゆき、
荼毘を覆えるまで大きくなった
「なに…あれ…なんなの…」
「ワープゲート、敵の個性だ
USJの時に…みたことがある」
「…えっ…じゃあ」
逃げるつもり…？？“ゲーム”…本当に…
ただの遊びだった…
悔しい……
涙が一滴、頬をつたった
「じゃあな…A…ちゃん」
ワープゲートに入っていき、荼毘はその場から
姿を消した
「…」
「……ちっ…クソが」
わたしは一気に力が抜け、その場に倒れ込んだ
「…っ…ったく…しっかりしやがれ…」
「…勝己…」
そう言って、きつい言葉をかけてくるけど、
勝己も私に目線を合わせてしゃがんで、
まるで子供をあやす様に抱きしめてくれた
「……かつ…き…」
バレてしまった…ごまきしきれない…
話したくなかったことが…
勝己を…巻き込んでしまった…
「ごめん…ごめんなさい勝己…わたし…」
すべて…話さなければならない…
そう、思えば思うほど、言葉が出なくて、
うまく息ができなくて…苦しくなった
「…ばかやろ…今はいいわ…
悪かった…怖い思い……させちまった…」
「かつき……」
そう言って、もっと強く抱きしめてくれた
温かい、勝己の体……
そして、だんだん人が集まってきて、
わたしたちの周りは警察の人達で
いっぱいになっていた
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シズク(プロフ) - きっこさん» きっこさんありがとうございます！(；；)続篇に移りましたが頑張りますのでよろしくお願いします！！ (2018年7月26日 8時) (
レス) id: 6007a626ed (このIDを非表示/違反報告)
きっこ - 話の展開が気になりすぎてヤバいです！毎回更新楽しみにしてます！頑張ってください！ (2018年7月25日 18時) (レス) id: 18af6740d4 (このIDを非表示/違反報告)
シズク(プロフ) - おかさん» ご指摘ありがとうございます、以降、気をつけます…。 (2018年7月15日 23時) (レス) id: 6007a626ed (このIDを非表示/違反報告)
シズク(プロフ) - 琉唯さん» ありがとうございます！頑張って面白い話考えますので今後もよろしくお願いします！！(^O^) (2018年7月15日 23時) (レス) id: 6007a626ed (このIDを非表示/違反報告)
おか - ２１ページの緑谷が緑屋になってます (2018年7月15日 20時) (レス) id: 6bb468f785 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シズク | 作成日時：2018年6月30日 16時
