鳥海さんちの妹さん 4！

カチューシャ ページ18

「おい...A...それはなんだ...｣


妹から逃げるように後退していきながら問う兄。


『何って...ネコ耳だけど...？』


ネコ耳カチューシャを持ちながら兄に迫る妹。


｢それは分かってんだよ！なんでそれ持って俺の方に来るのかって事だよ！｣


『お兄ちゃんに着けてもらおうと思って！！』


｢鼻息荒くしてこっち来んな！大体なんで俺なんだよ！他にも似合いそうな奴いるだろ！？｣


『お兄ちゃんは可愛い。ネコ耳も可愛い。可愛いと可愛いは最強だから。』


｢わかんない！！俺分かんないよ！？｣


『ね？だから着けよ！？』


目を輝かせ頬を紅潮させながら迫る妹。


｢やめろ！来るな！｣


壁に追いやられる兄。絶対絶命。そう思った時


前｢おはようございます...え？｣


安｢なにしてんだ前野。おは...え？｣


スタジオに入ってきた同業者2人。兄妹の光景を見て固まる。


｢安元！前野くん！俺を助けて！｣


前｢は！？はい！｣


安｢今度は何してんだお前...｣


『離せ！！私はお兄ちゃんにこれを着けてもらうまで仕事しないぞ！！』


安元、前野に取り押さえられながら叫ぶA。


｢...A。ちゃーんと仕事したら着けるよ｣


『はい！分かりました仕事します！』

その言葉を聞きブースに入るA。









安｢いいんすか？鳥さん。あんな事言って｣

｢"俺が"着けるなんて言った？｣

安｢あー確かに...じゃあ誰が？｣

｢前野くん？身代わりになるよね？｣

前｢え！？俺ですか！？｣

｢うん。｣

前｢はい...｣

先輩の笑顔の圧には逆らえなかった前野。









『お兄ちゃんじゃないの！？なんで！？』

｢一言も俺なんて言ってないけど？｣

『確かに...！』

前｢俺もう帰ってもいいですかね...｣

安｢気をしっかり持て。前野。｣

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