五月。 ページ4
気がつくと、三時だった。
遅いお昼ごはんを食べ終わって、片付けるとこころは一階に行って部屋のカーテンを締め切り、出入り口という出入り口、ドアはもちろん窓も全部鍵をしめる。二階の自室も。
四時に備えて。
全部閉め終わってぼーっとしていると、玄関口の郵便受けにものが入るかしゃん、という音が聞こえた。
萌ちゃんだ。
近くに住む、四月頭に転校してきた女の子。
優しくて、頭が良くて。
こころと家が近いからすぐに仲良くなった。
最初だけ。
家にもお邪魔したことがあった。萌ちゃんのお父さんが大学の授業で教えているためと趣味で集めているいうたくさんの外国の本も見せてもらった。
最初のうちは、本当に仲良くしていた。
でもある日から萌ちゃんはこころから離れていった。
真田さんたちになにか言われたんだろうなとこころは考えていた。
真田さんは活発で学級委員にも立候補してみんなの人気者。所謂一軍というやつだった。
萌ちゃんは転校生だったから嫌でも目立ったし、可愛くて頭がよくて優しい萌ちゃんは真田さんたちも仲良くしたがって。
いつの間にかこころは真田さんに目をつけられていたらしく、真田さんはこころから萌ちゃんを奪うように、こころを無視するようになった
ひとりぼっちは心細くて寂しかったけどそれだけだったら、まだよかった。
ただ、段々と行動はエスカレートしていってこころの安らげる場所もどんどん奪われていった。
悔しくて、悲しくて。
なんで自分がこんなことにならなくちゃいけないんだと何度も思った。それでもこころは学校に行っていた。
決定的なあのことが起こるまで。
あのことが起こってからは怖かった。
家にいたって息ができなくなるくらい怖かったのに
学校に行ったらもう何をされるかわからなかった。
真田さんが大嫌いで、怖いと思った。
そんな彼女が通う学校も怖いと思った。
そこから、こころは学校に段々と行けなくなった。
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怜(プロフ) - トロイカさん» 本当ですね！？気づくの遅れてすみません…修正しました！ (4月4日 20時) (
レス) id: b646ea4538 (このIDを非表示/違反報告)
トロイカ(プロフ) - 全部で8人では？ (2月14日 21時) (レス) @page11 id: ccf39fbb9a (このIDを非表示/違反報告)
7Tw2ErnmNI22864(プロフ) - ちょうど昨日金ローの録画をみて、こういうの読みたいなあって思ってました！つぎのお話も楽しみにしてます！！🙏🙏 (2月14日 20時) (レス) id: 28c0945122 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怜 | 作成日時：2024年2月9日 21時
