五月。 ページ11
そんななか、こころは思う。
城が開いているのは、九時から五時。そして、期間は三月三十日まで。
なんだか、なんだかそれって学校みたい、と。
そう思ったところでふと気がついた。
さっき連れてこられたときのオオカミ様の言葉。
『もう四時だし時間もないんだよ』
さっき、東条さんがこころに郵便物を届けに来てくれたのは学校が終わったあと。
こころの家での時間もきっと、四時頃だったはずだ。
黙ったまま、こころはゆっくり、順にオオカミ様を除いた全員の顔を見る。
こころ。
ジャージ姿のイケメンの、男の子。
ポニーテールのしっかり者の、女の子。
黒髪ロングのお人形さんみたいな、女の子。
ゲーム機をいじる、生意気そうな、男の子。
ロンみたいなそばかすの物静かな、男の子。
小太りで気弱そうな、階段の手すりの影に隠れた、男の子。
眼鏡をかけた、声優声の、女の子。
―全部で八人。
タイプがまるで違うけど、もし、この場所が現実で、時間がちゃんと進んでいるのなら。
黒髪ロングの女の子の問いかけを思い出す。
『―というか、なんでそんなことに私や…ここにいる子達が集められたの？―』
そう、どうして、自分たちが呼ばれたのか。
なぜ、自分たちだったのか。
それはこころにもさっぱりわからないけれど、少なくとも1つだけ、自分たちには共通点がある。
この子たち、全員。
こころと同じで学校に行っていないのだ。
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怜(プロフ) - トロイカさん» 本当ですね！？気づくの遅れてすみません…修正しました！ (4月4日 20時) (
レス) id: b646ea4538 (このIDを非表示/違反報告)
トロイカ(プロフ) - 全部で8人では？ (2月14日 21時) (レス) @page11 id: ccf39fbb9a (このIDを非表示/違反報告)
7Tw2ErnmNI22864(プロフ) - ちょうど昨日金ローの録画をみて、こういうの読みたいなあって思ってました！つぎのお話も楽しみにしてます！！🙏🙏 (2月14日 20時) (レス) id: 28c0945122 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怜 | 作成日時：2024年2月9日 21時
