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宥めれば彼は言ったのだ ページ21

「……あれ、太宰さんどこ行った」

先刻まで追っていた太宰さんの姿を見失ってしまい、周りを見渡す。

やっべ、ここ地味に広いし迷路みたいだから……迷子になる。
そしてそこから神出鬼没の中也さんとかにぶつかりそ__

「__うっおい!!」

その瞬間身体に衝動が走り、誰かにぶつかったと分かった。

え、マジかよ。マジでぶつかったのかよ。え、あ、え?

私が困惑していると恐らく中也さんと思われる人物が膝を摩りながらこちらを向いた。

ひ、ひぇ……ごめんなさいぃぃ……

「ってぇ……おい気をつけろよ」

「すいません、ちょっと放心状態だったもので」

「放心状態……?」

大丈夫か、という心配げなる中也さんの声が聞こえたと思うと、痛烈が右腕に感じ身体を強張らす。

ぶつがっただけでこんなにも痛みが走るのかと驚いきながらも、中也さんに迷惑をかけないよう笑って問題ないですと答える。

……割と冗談なしで拙いかもしれない。

「すいません、太宰さんを見かけませんでしたか?」

「太宰ぃ? 彼奴なら首領のとこに行った筈だが……なんか用あんのか?」

「いえ、姿が見当たらなかったので。一応補佐ですから。あと側で監視していないと……仕事しなさそうなので」

はあ、と溜息を吐きながら頭を抱える。
部下に世話焼かれてるぞ太宰と愚痴るように呟く中也さんに、いつも相手をしていることに同情する。いやあの人本当に自由奔放すぎる。

「了解です。態々すいません」

「気にすんな、次は気を付けろ」

そう云うと去っていく中也さんをじっと眺める。



「……イケメンだ」

ふと呟いてしまった。

積み重なる文書を目に→←耳鳴、微かな辿り道へ



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二つ結びの人(プロフ) - こんばんは!!凄く物語に深さがあって、読んでいてとても面白いです!これからも頑張ってください!!お体にもお気をつけて。 (2018年3月28日 20時) (レス) id: 97c5c84046 (このIDを非表示/違反報告)
アルパカはむはむ2(プロフ) - ルイスさん» ありがとうございます(土下座)正直書きたいままに書いた小説で、人によっては面白味が感じられないと思うんですが、そう言っていただけると励みになります!更新も早め早めに努力します(><) (2018年3月20日 22時) (レス) id: 8ddacf55db (このIDを非表示/違反報告)
ルイス - スゲェ…私の気持ちをまるごと書いてくれたみたいだ…こんな最高の小説、3年読み続けていましたが、初めてです!!織田作を命懸けても助けたいって言う気持ち、本当に分かります。分かりすぎて涙が出てきました←本当に、更新、期待しています (2018年3月15日 19時) (レス) id: 466af4a3ee (このIDを非表示/違反報告)
アルパカはむはむ2(プロフ) - 仮名杜竜桜さん» コメントありがとうございます。それは本当に身に余るお言葉です。できれば二日に一度は更新していきたいと考えております。読者様の期待に応えられるよう、今後とも励んでいきたいと思います。 (2018年2月20日 17時) (レス) id: 8ddacf55db (このIDを非表示/違反報告)
仮名杜竜桜(プロフ) - とても面白くて口元がにやけて見ていました。続きがとても気になります。飽きてしまったら消すと書いていましたがそうなったら仕方ありませんがどうか最後まで書いて欲しいと私は思います。これからもこの作品を待ち続けています。期待しています。 (2018年2月19日 16時) (レス) id: 93118dae34 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アルパカはむはむ x他1人 | 作成日時:2017年2月25日 21時

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