淡い色の組紐を解く ページ19
太宰さんに連れて来られた先はポートマフィア本拠の地下、漫画やアニメで僕ぴっぴと太宰さんが戦闘練習していた所と思われる。
少し、血の生臭さが鼻腔を掠める。
「よし、まずは私と一戦交えてみようか」
にこ、と効果音が付きそうな貼り付けた笑顔をする太宰さんだが。
相手は異能力無効化持ちで、かつポートマフィア最年少幹部である。余りにも、私には無謀だ。勝てる訳が無い。
「死 ぬ気で掛かってきなよ。異能力が駄目なら実技で、ね」
瞳がぎらと鋭く光ったと思えば、自分の身体は吹き飛び、鉄骨やパイプに当たり崩れ落ちる。
__は、何、なんなの。
こんなの__
「敵うわけ無い?」
心中呟いた事を言い当てられ、びくりと反応してしまうが、太宰さんが遠くから近付く影を警戒しながらふらついた身体でどうにか立ち上がる。
「ふふ、舐めてもらっちゃ困ります」
何かが取り憑いたかのように、私の身体は軽く、理性を失い欠けていた。
しかしそうは云っても、元女子高生。体力にも限度がある。
勿論異能の使い方なんて知った事はなく、俗に言う__『詰んだ』と表す状況なのではないか。
「そうだね……回し蹴りくらいは一発、入れてみたらどうだい?」
「__如何にか首領補佐の名を汚さないようにするには、矢張り其の程度は熟したいものですが」
武術など私には備わっている訳ではないので、兎に角拳を太宰さんの鳩尾に入れる。
すると其の次の行動を読んだのか判らないが、太宰さんが私の手を制し押し倒す。
まあ、そんな体制だが雰囲気はピリピリしており、堪ったもんじゃない。
「私の異能力、存じておられると思いますが」
身体の奥から湧き出す様な力を指先まで広げれば、自分の身体は四十
「ふふ、私も久し振りに腕の見せ所かな」
にやりと妖しく笑う太宰さんに、本当に面倒な世界に来てしまったと冷や汗が額を滴って気持ちが悪い。
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二つ結びの人(プロフ) - こんばんは!!凄く物語に深さがあって、読んでいてとても面白いです!これからも頑張ってください!!お体にもお気をつけて。 (2018年3月28日 20時) (レス) id: 97c5c84046 (このIDを非表示/違反報告)
アルパカはむはむ2(プロフ) - ルイスさん» ありがとうございます(土下座)正直書きたいままに書いた小説で、人によっては面白味が感じられないと思うんですが、そう言っていただけると励みになります!更新も早め早めに努力します(><) (2018年3月20日 22時) (レス) id: 8ddacf55db (このIDを非表示/違反報告)
ルイス - スゲェ…私の気持ちをまるごと書いてくれたみたいだ…こんな最高の小説、3年読み続けていましたが、初めてです!!織田作を命懸けても助けたいって言う気持ち、本当に分かります。分かりすぎて涙が出てきました←本当に、更新、期待しています (2018年3月15日 19時) (レス) id: 466af4a3ee (このIDを非表示/違反報告)
アルパカはむはむ2(プロフ) - 仮名杜竜桜さん» コメントありがとうございます。それは本当に身に余るお言葉です。できれば二日に一度は更新していきたいと考えております。読者様の期待に応えられるよう、今後とも励んでいきたいと思います。 (2018年2月20日 17時) (レス) id: 8ddacf55db (このIDを非表示/違反報告)
仮名杜竜桜(プロフ) - とても面白くて口元がにやけて見ていました。続きがとても気になります。飽きてしまったら消すと書いていましたがそうなったら仕方ありませんがどうか最後まで書いて欲しいと私は思います。これからもこの作品を待ち続けています。期待しています。 (2018年2月19日 16時) (レス) id: 93118dae34 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アルパカはむはむ x他1人 | 作成日時:2017年2月25日 21時