30.wake up ページ30
目が覚めると、視界には自室の天井が映し出されていた。
重くてなかなか動かしずらい体と、起きたばかりなのに再び眠りにつきたがる重たい瞼。
必死に首だけを動かすと、近くの椅子に座っていたケイト先輩と目が合う。
ケイト先輩は目をこれ程かと言うくらいかっぴらき、口をパクパクとさせている。
「今リドルくん呼んでくるから！動いちゃダメだよー！！」
「け、いと、せんぱ、い？」
ケイト先輩は慌ただしく部屋を出ていく。
開けっ放しになってしまった扉を見つめながら違和感のある声をもう一度出してみる。
やはり自分の声はガラガラになっていた。
唇もカサカサである。
一体何日寝たのだろうかと言うくらいだ。
「ボクは今すぐセシルに会いたいんだッ」
「リドルもこの間起きたばかりだろう！！あ、コラ！！」
「ちょ、2人ともっ……はやいって、もう！！」
廊下からはバタバタと走る音と口論する声が聞こえてくると直ぐにリドル、トレイ先輩、ケイト先輩の3人は部屋に入ってきた。
リドルは入ってくるなり僕の傍によって手をそっと握ってくる。
「1週間も眠ってたから、ボク、もうセシルが起きないかとおもって……このバカっ！！」
「……ごめ、いや、あり、が、とう、リドル。」
1週間も寝ていたのか、と驚く。
どうやらリドルはあの日から2日後に起きたらしい。
詳しい話の前に、とトレイ先輩とケイト先輩が僕をゆっくりと起こしてくれ、お水をストローで飲めるようにしたから、と飲ませてくれた。
水を飲むことでさえカラカラになった喉は痛みを感じるが、それでもまだマシになった気がする。
「それじゃあ話そうか、少し。セシルくんも気になることもあるだろうし。」
そうしてケイト先輩の口から色んなことを教えてもらった。
僕がオーバーブロットしたこと。
無意識にユニーク魔法を使いブロットを制止させたことでいつ死んでもおかしくなかったこと。
リドルがそれを助けようとして巻き込まれたこと。
リドルが助けてくれたこと。
僕らが向こうの世界で話をしている間、エース、ジャミル、フロイド達がいつ何が起きてもいいように頑張ってくれていたこと。
今日まで色んな人がここを訪れたこと。
「でも、とにかく2人とも無事でよかったよ。」
「本当だよ〜！！知らせを受けた時、トレイくんったら、血相変えて飛び出したんだよ？」
「ケイト！それは言わない約束だろう？」
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(名前)(プロフ) - あぁ…良い…でも見ていくうちにどんどんりどるのゲシュタルト崩壊が… (2023年1月25日 7時) (
レス) @page8 id: 2e5d9e36c3 (このIDを非表示/違反報告)
ののの - 素晴らしかったです！！！！😭 (2022年9月19日 0時) (レス) @page42 id: 4f3997e613 (このIDを非表示/違反報告)
♦nana♦ - とても最高でした！ 私も、自分らしく自由にいていいと思うことができて、とても嬉しかったです！応援しています！ (2022年1月1日 21時) (レス) @page42 id: 16b63c63b8 (このIDを非表示/違反報告)
シン - 神な作品ありがとうございます！！これからも応援してます！ (2021年5月29日 10時) (レス) id: 0fa80a0c97 (このIDを非表示/違反報告)
病葉 - いやぁ…あのリドルの悲痛の叫びを花江夏樹が…今をときめく鬼狩りの少年がよぎったのは気のせい？ (2020年10月23日 22時) (レス) id: 0515bcf5a2 (このIDを非表示/違反報告)
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