destiny life (ページ46)

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『ねえねえ！ポップコーン買ってもいい！？』

「おう、買ってこい」

『何味が良いかな！？』

「ちょ…静かにしろよ」

映画館で大はしゃぎするA。
帽子被ってるし時間も遅めだから人は少ないけど、それでも超大人気の防弾少年団ってことを忘れないで欲しい……可愛いけど。

席に座るとウキウキしながらポップコーンを頬張っていた。
でも映画が始まった途端集中して、口を開いたまま見ていたり、口を手で抑えたり…

ほんと、見てて飽きない。

『うっ……』

アクションシーンで主人公が殴られてしまうシーンで小さく声を上げるA。
隣を見ると目が合い、泣きそうな顔をしていた。

「可愛いやつ、」

Aの手がすぐ側にあるせいで、俺も少しドキドキしていた。手を握るとAも恥ずかしそうに握り返してくれる。

『あ～面白かった～～！！ね、ハンビン！！』

始まる前よりも更ににこにこしてるAはどうやら大満足だったらしい。
俺も好きなジャンルだったから、こいつとは本当に趣味が合うみたいだ

「俺も楽しかった。お前と来れてよかった」

家に着いたのはもう夜中。恐る恐る宿舎の扉を開けるとキッチンで水を飲んでいるメンバーが1人

「ジナンヒョン。まだ起きてたんだ」

JH「おかえり～、ちょっとハンビン待ってた」

そう言ってジナンヒョンはへらへらと笑う。
なんだかんだ言って気を使ってくれてたんだろう

JH「Aちゃん、どうだった？」

「んー…楽しかったよ」

JH「…何、その間」

「……ライバルが多かった、あいつには」

JH「そんなの分かってた事でしょ！それだけで諦めるような気持ちならやめといた方がいいよ」

真剣な眼差しで俺に話すジナンヒョン。心配してくれているような、俺を試しているかのような感じだった

「諦めるわけないじゃん。俺には…A以上の奴はいないから」

JH「それでこそハンビンだね」

そう言って自分の部屋に入っていくジナンヒョン。入る直前でジナンヒョンは俺の方を向いた

JH「Aちゃんもハンビンのこと悪く思ってないと思うよ？」

俺の見る限りね、と言って笑ってジナンヒョンは部屋に入った。
Aが少しでも俺のことを思ってくれていたら、なんて願うのは俺のわがままかな

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