タイトル【side：rbr】 ページ5
「……」
机に向かって、原稿用紙と睨み合う。
痺れを切らして伸びをすれば、つま先が壁に当たった。
「いてっ」
小説家になるなんて大口を叩いて、本当に目指すことになるなんて思ってもいなくて。
この歳で駆け出しじゃ稼ぎがあるわけもなくて、でも漠然と情熱を持っている。
俺の書いた小説が認められて、ある程度お金が貯まったら、もう一度Aに会いに行くことを決めた。
最後の表情と言葉を信じて、もう一度全力で恋をする。
好きで、好きで、たまらない。
「恋愛…」
そうだ、この気持ちを文字に込めてしまえばいいのでは、と思い立った。
どうしようもない恋慕を拗らせる男の話。
少しずつ、時間をかけて、完成していく。
主人公の男は、初めは愛を知らない。
でも段々、1人の女性が愛おしくて堪らなくなる。
その想いに気がついた頃には、もうその人は自分の届かないところにいる。
愛情だけを頼りに、その人を探すなんてどうやろか。
「…おし」
細かな表現に頭を悩ませつつも、序章は完成した。
何度も読み直して、1人で頷いて、封筒の中に丁寧に原稿をしまった。
もしもこれで成功したら、Aは俺に気づいてくれるんやろか。
俺を思い出してくれるんやろか。
あの時の言葉通り、俺は片時も君を忘れなかった。
Aはどうですか。
「タイトルは…せやな」
頭をめぐらせれば、過去の記憶が掘り返される。
いつでもAが視界に居て、今は居ない現実。
未だに戦慄してしまうほど俺は女々しいのやけど、ていうかここまで執着してるんはぶっちゃけキショいかもしれんけど。
たとえもう二度と会えなくても、いつだって泣いてまうくらい好きやから。
Aが選ぶのは俺やなくても、愛してるから。
そうだ、運命を結ぶ天使が、その男を嘲笑ったとしても、強く想えるくらいの愛情という意味を込めて。
決めたタイトルを、力を込めて文字にした。
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さかなしょこじゅん - 葵斗さん» ありがとうございます！！！！！とても嬉しいです、これからもちまちまとお話書くのでまたどこかでお会いしましょう！！！微妙に病的な表現が伝わったようでなによりです！！！！！！ (3月2日 15時) (
レス) id: 2941b15b39 (このIDを非表示/違反報告)
葵斗 - うおおおおおおお!!!完走おめでとうございます！執筆は終わってしまいましたが、これからもふとした時に読ませていただきますのでどうぞよろしくお願いします!!<(_ _)>いやーrbrがいい感じに狂っているのがいいですねぇ！ (2月24日 18時) (レス) id: 6f83c28ab3 (このIDを非表示/違反報告)
さかなしょこじゅん - ゆずごろもさん» ゆずごろもさんありがとうございます！！よかったーー！！！本当に、時間がかかってしまった…！笑 ゆずごろもさんのご期待に添えられたようで本当に安心しております…！！ありがとうございます！！ (12月18日 8時) (レス) id: 2941b15b39 (このIDを非表示/違反報告)
さかなしょこじゅん - でんぱぱんさん» ワぁ嬉しいです！！！滅相もございません。ワタシも精進して参ります、共に頑張りましょう、応援しております！！！ (12月18日 8時) (レス) id: 2941b15b39 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずごろも(プロフ) - うわああ！語彙力が低下します！私が求めていた最高級のハッピーエンドでした！大好物でもう今テンションマックスです！ありがとうございます！やっとさ素直になったかいな！っていう親目線を味わいながらしみじみとそしてニマニマと笑 ええはっきり言って最高でした！ (12月18日 2時) (レス) @page34 id: b79b00a0df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さかなしょこじゅん | 作成日時：2023年10月26日 0時
