裂け目 ページ18
「風呂入りや」
一言で目が覚める。
すごいな、体調が悪いわけでもないのにこんな時間まで眠ってしまった。
まだロボロいたのね。世話焼きでお節介なのは変わらないなあ。
「うん、あとで」
「はよ入ってまた寝ればええやん」
「入るから帰っていいよ」
「もお、お前な」
部屋の扉を開けて顔を出したロボロ。
優しくて暖かい眼差し。
いつもみたいに小さな歩幅で歩いてきて、布団の横に胡座をかく。
「ほら、起き」
「……」
両手を引かれて上体を起こすと、すぐ近くで目が合ったので、顔を逸らした。
「ほんまにお疲れさん」
「うお、」
柔らかく笑ったかと思えば、がばっと抱きついて頭を撫でられる。
びっくりして固まってれば途端に離れて、なぜか悲しそうな目を向けられる。
「A」
今にも泣きそうであるし、笑いだしそうにも見えるし、馬鹿にしているようにも見えるのは大学時代の彼を知る私に色眼鏡がかかってる。
いずれにせよ、ゾッとしてしまう。
「壊れんで」
「ろ、」
顔がぐっと近づいた時、本当に怖くて怖くて、なんともいえない感情に襲われて。
いや、と呟いて拒んでしまった。
「っあ、ごめん」
「や、ほんとに、なんでなの」
「Aごめん、なあ」
「なんでなの！！」
私の心が歪んでしまったのは私自身の問題で。
でも今、誰かのせいにしたい。
「あなたのせいで私の人生変になっちゃったよ」
「それは、ほんまにごめん、すまんかった」
「もう嫌だ、振り回されるの！あっち行ってよ」
「分かった、嫌やったな、ごめん」
「私、私もう」
「生まれて来なければよかったよ」
ロボロがびくっと震えて振り返る。
なにか躊躇うような顔をしてる。
泣いてる私に声をかけてくれるのは誰？
いつも泣かされてばっかだった。
励ましてくれるのは他の人で、結局痛い目に遭う。
でも好きだからって気持ちに理由を押し付けてずっと一緒にいる私は、誰よりも愚かなんだ。
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さかなしょこじゅん - 葵斗さん» ありがとうございます！！！！！とても嬉しいです、これからもちまちまとお話書くのでまたどこかでお会いしましょう！！！微妙に病的な表現が伝わったようでなによりです！！！！！！ (3月2日 15時) (
レス) id: 2941b15b39 (このIDを非表示/違反報告)
葵斗 - うおおおおおおお!!!完走おめでとうございます！執筆は終わってしまいましたが、これからもふとした時に読ませていただきますのでどうぞよろしくお願いします!!<(_ _)>いやーrbrがいい感じに狂っているのがいいですねぇ！ (2月24日 18時) (レス) id: 6f83c28ab3 (このIDを非表示/違反報告)
さかなしょこじゅん - ゆずごろもさん» ゆずごろもさんありがとうございます！！よかったーー！！！本当に、時間がかかってしまった…！笑 ゆずごろもさんのご期待に添えられたようで本当に安心しております…！！ありがとうございます！！ (12月18日 8時) (レス) id: 2941b15b39 (このIDを非表示/違反報告)
さかなしょこじゅん - でんぱぱんさん» ワぁ嬉しいです！！！滅相もございません。ワタシも精進して参ります、共に頑張りましょう、応援しております！！！ (12月18日 8時) (レス) id: 2941b15b39 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずごろも(プロフ) - うわああ！語彙力が低下します！私が求めていた最高級のハッピーエンドでした！大好物でもう今テンションマックスです！ありがとうございます！やっとさ素直になったかいな！っていう親目線を味わいながらしみじみとそしてニマニマと笑 ええはっきり言って最高でした！ (12月18日 2時) (レス) @page34 id: b79b00a0df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さかなしょこじゅん | 作成日時：2023年10月26日 0時
