14話 ページ15
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｢おはようございます。A様。｣
｢嗚呼、おはよう。今日もありがとう。｣
いい子でいなきゃ。
｢こらファレナ作法がなってないぞ。Aを見てみろ、完璧だ。レオナなんて食卓にすら来ないじゃないか。｣
比べられて、見定められる。
｢ファレナ様じゃなくて、A様の方が向いているのでは……｣
俺に刺さる、長男の焦りと焦燥と嫉妬の眼差し。
｢レオナ様なんて、無愛想でしかもあのユニーク魔法……とても恐ろしいわ。｣
レオナの耳を塞いで、あやす毎日。
弟は日に日にこの家を憎むようになった。
まだやっと二桁になったばかりの幼い子達に現実を容赦なく叩つける。
｢ねえ、僕どうしたって一番になれないんだ……。｣
泣く弟、嫉妬する長男、見定められるような王宮の者達の視線。国王、父からの圧力。
なあ、なんで俺たちこんなに苦しいんだろうな。
俺はさ、正直疲れたよ。
｢A・・キングスカラー。お前を勘当する。｣
ほら、ちょっと何か失敗しただけで直ぐに捨てられる。王族に出来損ないは要らないらしい。
誰も俺の話なんか、聞いてくれなかった。
コツコツと我慢して積み上げてきた人望とか名誉とかもさ、一気に崩れたんだ。
今でも、レオナの声が鮮明に響く。
“兄さんが、殺したの？”
数年前のあの日
夏のくせに随分寒くてさ。
きっと俺の理性とかもじわじわ凍りついて。
ただの刺客だったんだ。
俺はいつも通り、弟を守ろうとしただけ。
普段は気絶で済む話をなぜか剣で貫いてしまっただけ。
ただその相手が隣の国の王子だっただけ。
ただそれだけの話なんだ。
俺は乾ききった喉を必死に鳴らして、
叫ぶことしか出来なかった。
“違う、違うんだ……これは、何かの間違い……。
嗚呼レオナ、汚いモノ見せてごめんな。今記憶を消す魔法を……。”
相手に切られた肩から二の腕までの切り傷。
傷口から血が溢れ出てることすら気づかずに。
ただ、必死に弟に魔法をかけた。
そう。俺は人の命を奪ったのだ。
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零(プロフ) - 続きが速く見たいです! (2023年2月11日 16時) (
レス) @page30 id: 730adcd2c0 (このIDを非表示/違反報告)
らずぴす(サブ垢)(プロフ) - 洸さん» 返信遅くなってすみません……！そう言って頂けて本当に嬉しいです！更新頑張ります！ (2022年7月31日 15時) (レス) @page30 id: f3216aef7e (このIDを非表示/違反報告)
洸 - えっちょ、は？神か？神だな？貴方は神だな？誇張じゃなく神だな？神ですね？え、今まで見た中で最高ですよコレ。更新待機しますよマジで。 (2022年4月23日 21時) (レス) @page27 id: 2f1dccb094 (このIDを非表示/違反報告)
らずぴす(サブ垢)(プロフ) - 舞さん» 返信遅くなり申し訳ございません……ありがとうございます！ (2021年11月17日 19時) (レス) id: bc678a6855 (このIDを非表示/違反報告)
舞(プロフ) - 更新頑張ってください^_^ (2021年11月7日 2時) (レス) @page24 id: 17ec247796 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らずぴす x他1人 | 作成日時：2021年8月21日 5時
