想い出16つ ページ24
．
目の前に見える、大きな建物。18
その建物の中から聞こえる、大きな声。
その建物の中から聞こえる、大きな音。
どれも全て、｢バレーボールに関する｣もの。
｢ウッヒャ〜！すげ〜！来ちゃったよ、ついに来ちゃったよ！ねえ聞いてる？A、聞いてる？ねぇってば〜！｣
とてもとても興奮している百合は、いつもうるさいがそれ以上にうるさい。それとは反対に、とてもとても嫌そうなAは、いつも静かだがそれ以上に静かだ。
『ほら、早く見つけて帰るよ』
そう言って夏実の鍵を探し始める彼女を、百合は不思議そうに見つめた。
｢えぇ〜、男バレ見に行かないの〜？｣
『行かない。夏実も困るでしょ』
Aは夏実の鍵を探し続け、かたくなに百合の頼み…否、趣味といった方が近いだろう。それを断り続けた。彼女は、｢百合のバレー部のイケメン探し｣にはうんざりしていた。もちろん、バレー部に限った話ではないのだが。
第2体育館は目と鼻の先に位置する。行こうと思えばいつでも行けるし、変に大声を出せば、全て筒抜けである。
早く見つけてここから立ち去ろう、とAが思っていたとき、｢お〜い、A〜、百合〜！｣と、夏実が伊織を引き連れてこっちにやってきた。伊織の顔は、少し不安そうだった。
｢鍵、あった？｣
夏実が聞いた。
『ないよ。職員室に届けられてなかったの？』
｢ないない。鍵の落とし物なんてありません〜やって｣
じゃあきっとどこかに……と再び探し始めようとするAに、百合が言った。一度休憩しよう、と。
『ろくに探してないのに？』
｢だって、見付からないんでしょ？だったらちょこっと休んでから皆で探そ｣
｢そうだね、百合の言う通りかも。私たちは今来たばっかりだけど、Aはずっと探してたんでしょ？じゃあ休憩｣
伊織にまで言われると断れないのか、Aも承諾し、一度休憩となった。一息ついて地面に腰を下ろす。
それでも、Aの目線はずっと鍵を探していた。
━◈━◈━◈━◈━◈━
休憩の間、百合と夏実がスマホを触っており、伊織にやり過ぎだと注意された。気にも止めなかったが、おかしいと気が付くべきだったのだ。
普段、4人のときスマホを急用以外で誰も触らないのに、ずっと触っていた2人に。
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七瀬月華(プロフ) - アルトさん» アルトさん、ご指摘ありがとうございます。本当だ、誤字ですね、直しておきます!最近更新できていませんがまたのんびり更新できたらと思っています。これからもよろしくお願いします! (6月22日 6時) (
レス) id: cc5c7606ec (このIDを非表示/違反報告)
アルト - ４５ページ「想いが４４つ」の「君自信がきちんと理解したら」のところって「自信」じゃなくて「自身」だと思います。この作品、すごく面白いです。 (5月24日 0時) (レス) @page45 id: b2fe1b0766 (このIDを非表示/違反報告)
七瀬月華(プロフ) - (?????)ゆずさん» (?????)ゆずさん、コメントありがとうございます!本当だ、思い切り誤字ってますね…直しておきます!面白いと思っていただき嬉しいです!これからもよろしくお願いします! (5月21日 1時) (レス) id: a8ca27c8a1 (このIDを非表示/違反報告)
(?????)ゆず(プロフ) - 17話の笹原sideのところ、「side」じゃなくて、「size」になってます！あと、この作品、面白いです！ (5月17日 17時) (レス) @page18 id: b8157db853 (このIDを非表示/違反報告)
七瀬月華(プロフ) - ヘイヘイヘーイさん» ヘイヘイへイーイさん、面白いところに気づきましたね！私は言われるまで気づきませんでしたよ…コメントありがとうございます！ (2022年8月3日 10時) (レス) id: 789243bd83 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：七瀬月華 | 作成日時：2021年8月28日 18時
