【HQ!!】冷徹少女とバレー部員 (ページ25)

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羽が19枚ページ25

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翌日。朝、いつもの場所で3人と待ち合わせて学校に登校する。

話の内容はいつもまちまちだが、“誰も1人にならない。”だから、なんだかんだ言ってA自身、3人といるのは心地いいのだ。

さて、今日の話題は、昨日のバレー部のマネの話と、英語の小野先生の話。昨日、秘密をクラスの男子のせいで大暴露されたのだ。

｢昨日の小野先生ヤバかったなぁ。今日どうするんやろ。｣

｢さあ？あんまり言いすぎると先生が可哀想だからほどほどにね。｣

｢ほら、もう着いたよ｣と、毎日のように伊織が気付いてくれて、話がストップする。そこからは、大体、課題や、お昼をどこで食べるか、など、毎日同じ話をする。3人とAは、クラスが違う。正しくは、Aだけクラスが違う。でも、Aは寂しい、とは思わない。｢1人で寂しくないの？｣と聞かれても、1人に慣れてしまって、もう今更なのだ。

今日もまた、昼食の場所を決めて、3人と別れた。早々と支度を終わらせて、いつも通り1人、自席に座って本を読む。

Aは恋愛ものは苦手だ。現実味がないから。結末が分かるから。だから、いつもミステリーを読むのだが。今日はそうはいかなかった。

｢片桐、昨日はありがとな｣

同じクラスで“バレー部の”縁下に声をかけられる

『別に』

本から目を離さずに答える。

｢田中と西谷はうるさいけど、練習は真面目にやってるからさ、苦手だと思うけど、1週間耐えてくれ｣

苦笑いしながらいう縁下に、ん、とだけ返事をすると、また、本の世界に入っていった。