羽が17枚 ページ23
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いつの間にか体育館に来ていた先生に並んで挨拶をする。Aは気づかれないように並んだ部員の影に隠れるように一歩下がって、浅く礼をした。
「ありがとうございました!!」
「「「ありがとうございました!!」」」
初めて見た顧問の先生との挨拶も、後片付けも終わり、汗にまみれた部員が制服へ着替えにいく。Aもジャージのままだから、早く制服へ着替えないといけなかった。
冬は日が落ちるのが早いから、辺りはもうすでに真っ暗だ。Aはバレー部と一緒になんて帰りたくないので、早々と帰る支度を終わらせる。
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帰る支度を完璧に終わらせて荷物を持つ。さすがに一言言ってから帰ろうかと思い、部室へ足を運んだ。
部室練の前に、澤村、菅原、東峰が3人並んで立っていた。話の途中に口を挟むような馬鹿じゃない。話が切れるまで待っていようかと思ったが、菅原がAに気付いてくれた。
「あれ?片桐さん、どうかした?」
『今日は1日、ありがとうございました。まだ、あと6日ありますが、あと6日間もよろしくお願いします。』
言いながら頭を下げる。
「いや、こちらこそありがとね。助かったよ」
『いえ。お先に失礼します。お疲れさまでした。』
Aは軽く頭を下げて、
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作者名:七瀬月華 | 作成日時:2021年7月29日 15時