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「いや、こんなとこで会うなんてびっくりしたわ!」
「ほんまに。うちら何年ぶり?」
「高校卒業してから会ってへんから……7年ぶりちゃう?」
「もうそんなになるんか〜」
先程は康二の絶叫のおかげで店中から注目を集めてしまったけれど。
慌てて康二に代わって頭を下げれば、店内は再び元の賑やかさに戻っていった。
私たちはと言うと
始めこそ驚きを引きずっていたものの、すぐに昔の空気感を思い出して会話に花が咲く。
「そもそも、Aが全然同窓会来ぉへんから7年ぶりになったんやん」
「ごめんやって。いつも仕事忙しい時期と被るねん」
「まぁそうか。ホテルのコンシェルジュやっけ?」
「そうそう……って、誰から聞いたん」
「紫耀」
あぁ、やっぱり。
私が上京した2年後に同じく上京して来た紫耀は、私たちの中高の後輩。
なんだかんだ東京でも縁は続いている。
「……そうや、紫耀で思い出した!ちょっと聞いてほしいねんけど」
「おぉ、何や」
「紫耀の恋愛相談乗ってたらさ、彼氏に紫耀と浮気してるって誤解されて振られてん」
「えっ、」
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「……A、彼氏おったん?!」
「そこ?!」
「そこ!」
「いやいや、私もう25歳やからね?彼氏くらいいたことあるで」
うちは何やと思われてるん。
「まじかっ……」
そう辞世の句のごとく呟いたきり、“生ビール”の文字辺りを見つめて黙り込んでしまう康二。
「そんなびっくりする?こーじだって、彼女の1人や2人いたことあるやろ?」
うち、知ってるもん。
「あるけど、」
「やろ。一緒やん」
「うぅん……」
何が納得できないのか、康二はまだ唸っている。
そんな康二を見ていたら、
なぜか私の中で、最近抱いているモヤモヤや焦りや……そんなものたちが膨らむ。
……えぇわ、聞いてないやろうけど勝手にカウンセラーに任命する。
「なんかさ、最近同い年の子でも結婚する子増えて来たやん。親も“結婚しぃひんの?”とか言うし。
やのにうちは振られて、また相手から探さんとダメやし……女はクリスマスケーキと一緒、25過ぎたら期限切れらしいのに。
結婚だけが幸せちゃうって分かってるけど、今のうちは明らか幸せやない……」
康二の顔もろくに見ず、グラスに気持ち残ったビールを流し込む。
「ほんま幸せになりたい……」
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レイ(プロフ) - やいさん» 嬉しいお言葉をありがとうございます…！もう少しペースを上げて更新していくので、お付き合い頂ければ嬉しいです。 (2021年4月30日 23時) (
レス) id: 836a209a6b (このIDを非表示/違反報告)
やい - 素敵なお話すぎて続きめちゃくちゃ気になります…！ (2021年4月30日 1時) (レス) id: cf87cebb1a (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - 名無し63259号さん» ありがとうございます！ちゃんとスー頂きました(笑) (2021年3月15日 23時) (レス) id: 74aabe9229 (このIDを非表示/違反報告)
名無し63259号(プロフ) - さいこうです！更新頑張ってください！スーをさしあげます！！ (2021年3月10日 8時) (レス) id: d883dc3306 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：春 | 作成日時：2021年3月8日 1時
