松田陣平との7日間。 (ページ3)

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嫌がる松田を引き連れて、行きつけの居酒屋に行く
彼も私も今日は直帰だから多少飲んでも大丈夫だろう

常連だからいつもいろいろ配慮してもらって気楽に飲み食いできるこの店を私は結構気に入っていたりする

「…ﾁｯ」

…おい、きこえてんだよ
向かいに座った松田に、御品書きを渡す

「…アンタは見ねぇのかよ」

『常連でね。もう決まってるんだ。』

「そうかよ」

そう言って、御品書きをパラパラと捲る
暫くして、松田は手元にあった呼び鈴を鳴らした

お互い適当に注文して品物が来るまで待つ
手帳を開き、明日の予定を確認しようとすると、声をかけられた

「なぁ。何で俺を連れてきた?
常連らしいし、見た限り、アンタは独りで食事は抵抗ねぇだろ。」

『そりゃ独りでも構わないが2人の方が良いじゃないか。それに松田。お前ちゃんと食事してないだろ。顔色が悪いし、幾ら栄養食だと言えどそれは良くない。』

「あっそ。」

そう言って、手元のおしぼりを弄り出す
まるで手持ち無沙汰な子供の様だ

お待たせ致しました

居酒屋の割には控えめな声掛けと共に酒と料理が運ばれてくる

「『いただきます』」

黙々と2人で料理を片す
居酒屋なのにこんなに静かなのも如何なものか
…軽くだが酔いも回ってきた事だし少しくらいなら話してくれるだろうか。

『なぁ、今度は私から質問。捜一は嫌か?』