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追憶 ページ1
彼が、松田陣平が、警備部機動隊爆発物処理班から捜査一課強行犯係に配属になってから僅か7日の11月7日のことだ
1枚のFAXによる犯行声明を誰よりも早く解き明かし
嵐のような勢いで現場に駆けつけ
エモノと対峙している時に提示された
自らの命と1200万人の命が乗った天秤────
迷うこと無く自らを捨て
1200万人を救ったその日
もしも、もしも______
私がもっと聡明だったなら。
私が誰よりも冷静だったなら。
私が彼の様子のおかしさに気がつけていたなら。
私が殴ってでも彼を止めていたならば。
私が72番のゴンドラに乗っていたならば。
__誰も、傷つかずに済んだのだろうか。
それでもタラレバを並べたところで現実は変わらない
後悔した所で過去が変わる訳では無い
そんな事を考えながら病室の花瓶の花を差し替えた
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作者名:遥希 | 作成日時:2022年7月2日 17時