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相対稽古の後、誰もいなくなった道場で訓練をする
やっぱり体を動かすのは気持ちがいい。
それが1人だと尚更。
誰にどう見られてるだとか、失敗したらどうしようだとか、
何も考えなくていい。
考える必要がない。
ただ、相手を自分の中で仮定し、動きを予測する。
もし、相手が屈強な大男だったら?
もし、相手が大振りのナイフを持っていたら?
もし、相手が銃を持っていたら?
もし、もし、…相手が、"あの日の様に"人質をとったら?
『ッッッッ?!ハァ、ハァ、ハァ…フー。』
あっぶね、足が滑った。
動いているうちに少し乱れた道着を整え、水を飲む
じわり、と乾いた喉に冷たい水が滲みる
ふと思い出したのは、少しだけ昔の事。
アイツと一緒に警察を目指してた時の事。
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[「A〜!!組手、一緒にやろーぜ!!」]
[『今日こそ絶対1本とってやるからな!覚悟しとけよ!!』]
[「言ってろ、今日も勝つのは俺だから笑」]
[『うっせ、ゴリラ』]
[「なんだとじゃじゃ馬」]
___
[『遙輝ッ遙輝!!おい、返事をしろ!!遙輝!!』]
[「君、怪我してるじゃないか?!それにここは危ないから下がって!!離れて!!」]
[『うるせぇンだよ離せ!!中に、中に遙輝がッ友達ががまだ中にいるんだ!!』]
[「なっ…じゃあ人質の少年は…」]
[『人質?!ックソっ』]
[「ダメだ!危ない!!」]
[『離せよッ遙輝ッ!遙輝〜ッ!!』]
___
『…遙輝』
お前は死に顔すら拝ませてくれなかったな。
『あー…嘘つき。ばかやろう。ホント、どうしようもないほど馬鹿だよな…』
2人の夢は、今じゃ私だけの夢になってしまった
強くなりたい。遙輝の分まで。
"どんな逆境でも勝てる強さが欲しい"
あの時から、そう思わなかった日はない
手を強く、強く握り締めた
爪が食い込むのも気にならない程集中していた私は
真逆、それを見られていたなんて思いもしなかった
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ありがとうございます
はいちらっと過去編です
また詳しく出てくるはず
ちなみに
A→遙輝=気が置けない親友兼勝ちたい相手
遙輝→A=気が置けない親友兼良きライバル
みたいな感じであって恋愛感情はお互い毛程も持ってなかった。純粋にお互い尊敬してたって感じにしたい()
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うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています この作品はもう更新されないのでしょうか? (6月6日 16時) (レス) id: de2c41cb59 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:遥希 | 作成日時:2022年5月4日 23時