検索窓
今日:3 hit、昨日:5 hit、合計:51,796 hit

第7話 ページ8




生きた空がないように感じるような日は終わりを告げた。同じ様に、朝目を覚まして学校へ向かう。桜並木だった歩道は、いつの間にか花弁がすくなってきた。木下には、風で飛ばされた花弁の山があちこちに積み重なって出来ていた。


教室について、暫くしないうちに連絡事項等言われてそのまま、一限目が始まった。黒板に次々と書かれていくのは、委員会の役職名だった。特に、何も決めていないしやりたくもない。


「委員会を決める。その前に、学級委員も決めなくちゃいけねぇからやりたいやついるかー?」


学級委員は、心の底から明るそうな人達が立候補してるそのスムーズに決まった。高杉ぐらいしか名前覚えてないから、誰が誰なのか分からない。でも、あまり関わらなさそうでほぼ興味は無かった。知らん振りを続けていると、前の席の高杉が振り返った。


「実行委員会入らなくていいのか?」

『興味が無い』


この学校は、人数が特段多く生徒会の人数では、年中行事の中にある催しをスムーズに進めることは不可能。そんな時に、生徒会と協力して行事の仕切り等を実行委員会の人達がやる。例えば、体育祭や文化祭などの大規模な行事。


「なぁ、本当にやらなくていいのか?後悔すると思うぞ」

『後悔?実行委員会に未練なんてないけど。』


五月蝿いぐらいに、高杉が私の肩を揺らしてくる。そんなに誘うんならお前がやれよと言ったら、この言葉を待っていたかのように高杉が指をパチンと鳴らす。


「浦田先輩が、実行委員会去年やっていたらしいぞ」

『え?』

「噂では、今年もまた入るかもとか」

『本当のやつ?嘘ついたら許さないよ』

「所詮は噂だ。今日の2年の女子達は慌ただしくしてたけどな」


そこまで聞くと、浦田先輩が本当に実行委員会に来そうな予感がした。


「実行委員会やりたいヤツいるか?いなかったら抽選になる…高山やりたいのか?」

『高杉もやりたいみたいです。』

「高杉本当か?」

「え?あ、はっはい!」


高杉の頼まれたら断れない性格を利用しそのまま、高杉を実行委員会にさせた。気付いた時には、魂が抜けたような顔をしていた。


第8話→←第6話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
206人がお気に入り
設定タグ:歌い手 , うらたぬき
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

わいなり〜 - うらたさん最後イケメンすぎたんですが…感想叫びますね。高杉いいいいいいいい!付き合ってくれええええええ!! (2019年7月26日 23時) (レス) id: 44c20bad9a (このIDを非表示/違反報告)
えのぐ(プロフ) - コメント失礼します。前作から好きでずっと見てきました!細かいところまで表現された感情がとても素敵です!今度こそ夢主ちゃんの恋が叶うのも見てみたいので、1意見としてお願いします。これからも応援してます! (2019年7月16日 21時) (レス) id: 659d961cb7 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:薇兎ーらぅー | 作成日時:2019年7月16日 8時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。