パン屑47個 ページ49
ﾐﾄﾞ｢⋯⋯その子はﾈ、大事な人がｲﾀ
その人ﾓ、その子が大事ﾀﾞｯﾀ｡でも、死んじゃった｣
どちらが…なんて疑問は、口に出せなかった
見えない亡者が、悲しそうに涙を流していたから…
だから、きっと彼女は揺らいでしまったのだろう
ｸﾗﾝ｢私は…｣
ﾐﾄﾞ｢大事ﾅﾝﾃﾞｼｮ？なら、早まらない方がｲｲﾖ｣
ｸﾗﾝ｢でも…私に出来ることは、他にないから…｣
ﾐﾄﾞ｢魔術を知ってからﾃﾞﾓ、遅くないﾃﾞｼｮ｣
"ね"と言いながら、らっだぁの方を見る
らっだぁは同意を示しながら、目じりを下げ笑っている
ﾐﾄﾞ｢ｲｲﾃﾞｼｮ?ラダオクン｣
ﾗ｢もちろん｡クラン自身で答えを出していいんだから｣
そう言われ、クランは俯いてしまう
自分の頭で考えたことなど、指折り数える程度しかないクランには、自身の答えなんてものは無縁だった
それなのに、唐突に求められた"自分の答え"
考えようにも、何を考えたらいいのかすらわからない
只管、唇を噛んで俯くしか出来なかった
ﾗ｢じゃあ、クランは未定ってことで
ただ、魔術の勉強はしてほしいかな…みどり、頼めるよね？｣
ﾐﾄﾞ｢ｼｮｰｶﾞﾅｲﾅｧ…｣
ﾗ｢ん、それで最後…
Aは、魔術前衛部隊の隊長に就いてもらう｣
『⋯⋯あぁ…』
皆が、目を見開いたのが 一望できた
いや、"皆"と言うには可笑しい…
ただ2人だけが、そこに無表情を貼り付けている
あの優しい国王と、名指しされた国民
それを除く皆が、有り得ないと言う表情をしていた
『？なんだ、不満か？』
ﾗｽﾞ｢なん、で？なんで、お兄ちゃん…｣
ｸﾗﾝ｢なんで私はダメで、Aさんが…｣
『俺だけが前線に出るわけじゃないだろ
ナッツとレーズンもそうなんだ｡俺だけ温室で暮らせるか』
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_teto__teto_(プロフ) - とくめいさん» ありがとうございます｡これからもっと増えると思いますが…何卒、よろしくお願いします┏● (2023年2月27日 21時) (
レス) id: 81bd52e713 (このIDを非表示/違反報告)
とくめい - コメント失礼します。こちらのお話めちゃ好みに刺さりました！v.v.tの登場も熱い！応援してます更新ファイトです！(プレッシャーになりませんように…) (2023年2月26日 19時) (レス) id: e3803de454 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：_teto__teto_ | 作成日時：2023年2月14日 18時
