パン屑28個 ページ30
彼女の魔力を全て流した炎は、簡単に廃屋を飲み込んだ
爆発とも言える突然の反応に 体は簡単に吹き飛ばされる
雨をも瞬時に蒸発させる程の炎は、俺の皮膚など容易く焦がす
だが、そんな事どうでも良かった
俺はただ、子供達に笑顔でいて欲しいだけだった
打ち付けられた背中よりも
嫌な匂いをあげる火傷よりも、ひたすら 心が痛い
こんなの、こんなこと……
『クラン！！！ラズ！！ブルー！！ナッツ！レーズン！！！
返事をしろ！！やめろ！今すぐに炎を消すんだ！！』
土と炎は、反応を起こさない
俺の魔術は、彼女の前では無意味そのもの
だから、、だれか頼む
俺の大切な子供達を、助けてくれ
｢マーャ·タイヤール(水流)｣
聞こえた声は、嫌という程聞いたもの
同時に、目の前に巻き起こる現象は 言葉では現せない不可思議
辺りの雨は止み、俺のいる場所にだけ降り注いでいる
｢まったく…危なっかしいったらないなぁ｣
『⋯⋯⋯⋯』
｢ほら、傷見せてごらん？｣
『⋯⋯その、まえに…あいつら……』
理解が追いつかないまま、子供達を助けようと立ち上がる
しかし、足は縺れ 瓦礫に足を取られ、バランスを崩して転ける
手に、頬に、膝に…いや、もう何処かも分からない場所に
熱いのか痛いのか分からない感覚が走る
それでも、そんな事どうでもいい
あいつらの顔が見たい
あいつらの安否を確認しなくては、生きた心地がしない
目の前で火を放った彼女は、本当にクランなのか？
姿は似れど、中身はまるで別人のように感じた
魔力のせいか？それとも言動のせいか？
答えを持つ当人は 静かに息をして子供達を守るように横たわる
『⋯息、してる…よな……よかっ、た…』
｢私には何もなしですか〜？｣
何時ぞや護衛にしたように、今度は俺の顔を覗き込むコンタミ
不貞腐れているのか、頬を膨らませている
その頭を撫でるように手を伸ばすも、届かない
あ、ぁ…だめ、だ……
お ち る
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𝗇𝖾𝗐
"自然生成された有"を操る魔術師
主に土属性を得意とし、派生する属性(＿·＿)も操る
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_teto__teto_(プロフ) - とくめいさん» ありがとうございます｡これからもっと増えると思いますが…何卒、よろしくお願いします┏● (2023年2月27日 21時) (
レス) id: 81bd52e713 (このIDを非表示/違反報告)
とくめい - コメント失礼します。こちらのお話めちゃ好みに刺さりました！v.v.tの登場も熱い！応援してます更新ファイトです！(プレッシャーになりませんように…) (2023年2月26日 19時) (レス) id: e3803de454 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：_teto__teto_ | 作成日時：2023年2月14日 18時
