パン屑22個 ページ24
レウクラウドが無慈悲に言った
"徴兵令"…無理矢理兵として国に登録し、国軍にすること
だがきっと、コンタミが欲しがっているのは俺自身ではない
そしてそれは、裏返せばきっと こいつらも同じ存在だという事
『コンタミが欲しいのは言質だろ
俺ら魔術師は、言葉に力を込める｡約束事は云わば枷
守らなければ自分に跳ね返り、命すら危うくなるもの…
だから、口約束だとしても引っ張り出したいんだろ？』
ﾐﾄﾞ｢⋯⋯⋯｣
ｷｮ｢⋯⋯⋯｣
ﾗ｢⋯⋯｣
ｺﾝ｢⋯⋯やだなぁ…そんな怖い目で見なくても｣
ﾚｳ｢え…Aさんも魔法使いなの？！｣
レウクラウドの一言で、確信に変わる
薄々感じていた、禍々しい力は こいつらの魔力だった事
そして、こいつらが欲しいのは 俺の力だってこと…
『もう話す事はねぇな｡俺の条件も、無かった事にしてくれ』
そう言って、僅かに残った紅茶を飲みきる
次を注がれる前に椅子を立つと、弱い力で引き止められた
振り払う事なんて簡単なその力は、壊れ物を扱うかのように
只管に優しく、そして弱い
握った主に目をやると、悲しそうに瞳を揺らしていた
ｷｮ｢⋯⋯ほんまにあかん？｣
『⋯あぁ、だめだ｡俺が死ねば、スラムの子供達の命も危うい
そんなリスクを犯してまで、俺は国軍には入れねぇ』
ｷｮ｢そか…｣
すとん、と落ちた手
それが、いつかの戦争の景色と重なった
俺が強さに執着していた理由
数々の救えなかった命達｡そして、救ってきた命達
讃えられると同時に恨まれる存在は、酷く苦しい
だから俺は逃げた
苦しい思いなんてしたくなかった
"ありがとう"と笑う部下達の影で
"何故あいつは救えなかったのか"と泣く部下達がいる
その現実は、俺には重すぎたんだ…
『じゃあ、俺はこの後人探さねぇとだから帰るぞ』
ﾗ｢そっかぁ、まあまた気が向いたら来てよ
念の為、一応これも渡しておくからさ〜｣
そう言われ手渡されたのは、国の紋章が彫られたブローチ
この城に自由に出入りする事が出来る証明だ
ﾗ｢きっと、君はまたここを訪れる事になるよ｣
『⋯そーならねぇ様に、肝に銘じておこう』
ｺﾝ｢そうだ、割と無理矢理連れてきた自覚はあるから
情報だけ共有しておこうかな？東の方に行ったって｣
『そうか…なら目星は付けやすい｡ありがとう』
ｺﾝ｢まああんまり急がなくても…｣
『いや…この後雨が降る』
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_teto__teto_(プロフ) - とくめいさん» ありがとうございます｡これからもっと増えると思いますが…何卒、よろしくお願いします┏● (2023年2月27日 21時) (
レス) id: 81bd52e713 (このIDを非表示/違反報告)
とくめい - コメント失礼します。こちらのお話めちゃ好みに刺さりました！v.v.tの登場も熱い！応援してます更新ファイトです！(プレッシャーになりませんように…) (2023年2月26日 19時) (レス) id: e3803de454 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：_teto__teto_ | 作成日時：2023年2月14日 18時
