33.fk ページ33
あーあーあーーーっ！！！
めんっどくせぇ！！！
「ふっかぁ〜....」
「はい、立つ！！自分で歩くっ！！！」
「へへ、ふっかだぁ〜」
「はいはい、ふっかですよ。佐久間じゃないですよ。お前の彼氏じゃねぇんだよ、だから本当は介抱する義理もねぇんださっさと歩けっ！！！」
「む....っ佐久間は別に彼氏じゃないもーん。」
「お前マジでめんどくせぇ！！！」
「手のかかる子ほど可愛いでしょ？」
「可愛くない、今回は断じて可愛くない！！重いからちょっとは自分の足で歩く努力をしろ！！！」
「えー....」
「ちょ....ほんと、ほんとに重い....っ！」
メンテナンス中の張り紙が貼られたマンションのエレベーターの扉を見て絶望したのが五分前。
深夜に帰るって、こういうことなのか。
意外と過保護な恋人を持つ翔太を帰した後、二人で飲み直したのが間違いだった。
二件目に入った瞬間急ピッチで飲み進めたコイツを止めなかった俺が悪かったわけだから、ちゃんと連れて帰ってきたけどさ。
佐久間にも連絡入れたけどさ。
「レディに対して重いなんて失礼だぞっ！！」
「レディじゃねぇだろ、三十路手前の男じゃねぇか！！」
「酷い！！ねぇ、酷すぎない！？」
「なんで俺がお前のことを女の子扱いしてやらなきゃいけないんだよ！！！」
「ふっかの意地悪....」
....もうこうなったら何を言っても無駄だ。
やっとたどり着いた我が家。
鍵を開けながら左手では荷物を持ちつつ阿部ちゃんのことを支えて....
もしかしたら俺、意外と器用かもしれない。
「靴脱げる？」
「なめんなよ〜っ」
....なんでこんなに飲んだかな、この子は。
いつもはちゃんと自分で加減を見ながら飲むのに。
まぁ、阿部ちゃんにだって酔い潰れたい日もあるよな。
仕方ない、今日のところは適当にあしらって文句は後日たっぷりと見舞わせてやろう。
「ふっか〜....」
「あーはいはい、その辺に座ってて。お水持ってくるから。ね？」
「お水はとりあえず要らないから、ちょっとこっち来てよ。」
「....なんですか、お姫様。」
グラスを用意する手を止め、思わず漏れる溜息と共に阿部ちゃんの隣に座る。
二人用のソファ、男同士だとちょっと狭いかも。
「ふっかの好きな人、教えて。」
「またその話？」
「どうしても教えてくれないなら、俺の推理聞いてよ。」
「まぁ、聞くくらいなら....」
阿部ちゃんはにっこり笑って、しゃんと座り直した。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 753人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まなお(プロフ) - りんめさん» ありがとうございます！とにかく阿部ちゃんを極右に置いておきたくて魔性になってもらいました。康二くんが気になってしょうがないくらいあべさくをヤバい設定にしたのですが、ここが意外と人気で私も驚いております。コメントありがとうございました！ (2020年6月26日 3時) (
レス) id: aed59bcb78 (このIDを非表示/違反報告)
りんめ(プロフ) - 阿部ちゃんが魔性すぎて、あべさくはやばくて、ゆり組も翔太の言う通りやばくて、最後の最後まで面白かったです！ (2020年6月26日 0時) (レス) id: 939470e141 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - ふふふ！そうなんですよー！ やっぱりそうだったんですね！最後の向井くんのセリフがちょっと切なかったので気になっていたんです！ (2019年12月30日 4時) (レス) id: 5ef125b1f9 (このIDを非表示/違反報告)
まなお(プロフ) - ゆうさん» あぁ、いいですねそれ！！あべさくの番外編も考えたいですが、実は向井さんがめめのこと好きだったという裏設定があるのでそちらの方も....いやぁ、妄想は尽きませんねw (2019年12月30日 2時) (レス) id: aed59bcb78 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 分かります！^^ 7Gのあべさく女装が本当に女子力高すぎました！可愛すぎます！ このお話の番外編も可能でしたらお願いします！ (2019年12月30日 1時) (レス) id: 5ef125b1f9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まなお
| 作成日時：2019年10月14日 18時
