王子先輩のウソ。【白】

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You side.









「....どうしたらいいんだ。」









覚悟を決めた。

なんてかっこつけてみたけど、人ってそんなすぐに変われるわけもなくて。





先輩の連絡先だって知らないし、ましてや3年生の教室なんて怖くて行けるわけがない。









どうしよう、

どうしたらいいんだ、







うーん、と頭を悩ませながら街を歩いていたら、前から歩いてくる人にぶつかってしまった。









『っ痛、』



「ごごごご、ごめんなさい！」









うわ....綺麗な人....


目の前で持っていたショッピングバッグを地面に落とした綺麗な女の人を見て、思わず見惚れてしまった。









『ううん、大丈夫。』









慌てて拾い上げた落とし物を手渡すと、その女性は笑顔を見せた後すぐに私を見つめた。









え....何か顔についてる？









恥ずかしくなった私は顔をペタペタと触った。









『もしかして、Aちゃん？』



「え、何で名前、」



『私、ラウールの姉です。』



「先輩の、お姉さん、」









どうりで綺麗なわけだ。









『最近ラウールから話聞かなくなっちゃったからどうしてるのかなぁって気になってたの。アイツ全然話してくれないから。』



「えっと、その、」



『やだぁ、私ってば若者の恋路に口出すなんてババアみたいなことしてる！』









お姉さんは明るい笑顔を飛ばした。




相対して暗い表情の私。





この関係がウソであったことも、

突然終わりを告げたこともお姉さんは知らないのか、






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