スターゲイザー【短編集 / 3】

夢の中だけでも【ツルギ.クエルボ】リクエスト ページ46

A「…ツルギ」

ブリッジで宇宙を眺めていたツルギに、Aは声をかける。

ツルギ「え…な、なんだ、突然」

A「あ、やっぱり。ぼーっとしてた」

そう言うと、ツルギは そうか？と返してくる。

A「疲れてるんじゃない？早めに寝た方が良いよ〜？」

ツルギ「かもな…そうするか」

A「ん。じゃあおやすみ」

ツルギ「あぁ。おやすみ」

微笑んで、ツルギは自室に戻っていった。



ツルギ「はぁ…」

ベッドに横になって、大きく溜め息をつく。

すると、疲れがたまっていた為か、すぐに瞼が重くなっていった。


ツルギ「……＿クエルボ…」



「ギ…ルギ、……ツルギ」

ツルギ「ん…ｯ」

身体を起こすと、見覚えのある顔が瞳に写る。

ツルギ「！っ、クエ、ルボ…！？」

クエルボ「久しぶり、ツルギ」

ツルギ「クエルボ…お前、「ちゃんと元気にしてた？」……あぁ」

クエルボ「よかったぁ。ツルギに何かあったらって思うと心配でさ…」

あはは、と笑うクエルボに、ツルギは ふっと笑みが溢れる。

ツルギ「何かってなんだよ、俺様は伝説の男だぞ？」

クエルボ「ふふ、ごめんごめん。そんな事分かってるよ」

ツルギ「…なぁ、クエルボ」

クエルボ「ん？」

ツルギ「お前は…何故ここにいる？」

クエルボ「……」

突然黙ってしまったクエルボに、ツルギは目を見開く。

ツルギ「…あ、すまん…！」

クエルボ「…ふふ、謝らなくても良いよ。何故、って言われても…僕がツルギに会いたかったから？」

ツルギ「それで、会えるのか」

クエルボ「会える。ほら、今こうして会ってるでしょ？」

ツルギ「それはそうだが…」

物言いたげな顔をするツルギに、クエルボは笑って言う。

クエルボ「もー、そんな顔しないでよ。…これ、あげるから」

ツルギ「…これは？」

ツルギの手のひらに置かれた黒いブレスレット。

クエルボ「ブレスレット。僕とお揃いのね」

ツルギはブレスレットをそっと腕にはめた。

クエルボ「…あのね、ツルギ。
僕がいなくなっても、忘れないで、仲間と仲良くね？」

そう呟いた瞬間、クエルボがツルギから離れていく。

ツルギ「…っおい、待て、クエルボ！？」

クエルボ「ずっと、笑っててね」

ツルギ「クエルボ…」

クエルボ「また、会おうね…！」

ツルギ「クエルボ…っ！！」



「……ｯ、クエルボ！」

目を覚まして名前を呼ぶが、何も返ってこない。

ツルギ「夢…」

ふと腕を見てみると、黒いブレスレットがつけられていた。

ツルギ「！…クエルボ。

これからも仲間達と伝説を残していく。見ててくれよ？」

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