スターゲイザー【短編集 / 3】

貴女だけの執事【小太郎】リクエスト ページ24

小太郎「お嬢様！お茶を持ってきました！」

にこにこと楽しそうに笑ってAに駆け寄る小太郎。

A「ありがと、小太郎」

そう言って頭を撫でると、小太郎は顔を赤くして焦り出す。

小太郎「あ…ちょっ、お、お嬢様、お茶淹れますのでっ！」

A「あ…うん、そっか」

そう頷くと、小太郎はカップにお茶をそそぐ。

小太郎「……っと。はい！どうぞ」

A「ん、ありがとう」

小太郎からカップを受け取り、お茶を口に入れる。

A「……うん、美味しい。さすが小太郎だね」

小太郎「あ…ありがとうございます！」

A「…そうだ小太郎、これ飲み終わったら…ちょっとお散歩しない？」

小太郎「！行きたい！…じゃなくて、行きましょう！」

Aはそんな小太郎を見てふっと笑い、カップのお茶を飲みほした。





小太郎「…お散歩っていっても、どこまで行くのですか？」

A「ん〜…あんまり考えてないかも…。
気の向くまま…って感じかな」

小太郎「へぇ…そうなんですね！
…そういえば、なんで俺なんですか？」

A「え？小太郎も誘ったら楽しそうだなって思って誘ってみたんだ〜」

歩きながらそう言うAの顔を眺める小太郎は、嬉しそうに にこりと微笑んだ。

小太郎「…へへ、俺…嬉しいです。
お嬢様にそう言っていただけて…！」

A「そう…なの？
まぁ、理由はもうひとつあるんだけどね」

小太郎「え…？何ですか？」

A「最近小太郎頑張ってるから、ちょっとでも休ませてあげたいな…って。
まぁ、無理はしてないようだけど…」

小太郎「お嬢様…」

A「だから、今日は気ままにゆっくりしようね」

小太郎「っ……はい！」

A「じゃ…行こっか」

そう言うと、小太郎が そうだ！と声を出し、Aの手をぎゅっと握る。

A「っ…！」

小太郎「これで絶対迷子にはなりませんねっ！」

Aは少し黙ったあと、うん…！と呟いた。

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