スターゲイザー【短編集】

大切だから【スパーダ】(終) ページ26

A「……」

そしてその日の夜、スパーダの自室に呼ばれたAは
スパーダの部屋のソファに倒れこんでいた。

スパーダ「…Aちゃん」

A「……何…？」

スパーダ「怒ってるの…？」

A「…何で」

スパーダ「最近…元気も無いし、あんまり僕と喋ってくれないから」

A「……」

スパーダにそう言われ、黙りこむA。

スパーダ「……嫉妬、してるの？」

A「…！…っ」

スパーダ「…嫉妬してくれるのは嬉しいよ。
でも…Aちゃんが喋ってくれないの、僕は嫌だ」

A「……ｯｯ…」

スパーダ「だって…大好きな子が自分と喋ってくれなくなったらさ、…悲しくならない…？」

A「…っ、スパーダ……が…」

スパーダ「…？」

Aはソファから起き上がる。

A「っ…！スパーダが悪いんだよ…っ…！！」

スパーダ「！？A…ちゃん…？」

スパーダはAの今にも泣きそうな声に驚く。

A「だ、って…！スパーダ…僕には全然構ってくれないのにっ…！
皆に…構ってばっかりで…っ…！！」

スパーダ「ｯ…A…ちゃん…」

A「だから、っ…
スパーダ…僕の事嫌いになったんじゃないかって……っ」

スパーダ「っ…!!」

Aの言葉を聞き、スパーダはAを抱きしめる。

A「…！！」

スパーダ「…ごめんね。
こんなに辛い思いさせて」

A「！？…ｯ…！」

スパーダ「次からはこんな思いにさせないから…っ」

A「……スパー…ダ…っ」

スパーダ「…っ、だから…！
……また、喋ったり、一緒にいたり…してくれる…？」

スパーダがそう言うと、Aはスパーダをギュッと抱きしめ返す。

スパーダ「！！」

A「……良い…」

スパーダ「…っ！…ありがとう。
……大好きだよ」

そしてスパーダは、Aの唇にそっとキスを落とした。

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