◆*-04-*◆ ページ4
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智「Aちゃん」
「大野さん！」
休みの日に大野さんは病院まで足を運んでくれた。
「わざわざありがとうございます」
智「こんなことくらいで礼はいらねえ」
和也「カッコつけてるんすか？(笑)」
まぁね、と言う大野さんをAはうれしそうに眺めていた。
智「キツイな、おまえ」
病室から出て、自販機で飲み物を買うと、
大野さんはベンチに座って俺を見た。
和也「俺は全然。大丈夫ですよ」
智「記憶もなくなってくんだろ？」
和也「そう...」
智「こないだ結婚したじゃねーかよ」
神様が与えたタイムリミットは、
あまりにも短かった。
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「かず」
和也「...ん？」
大野さんを見送って病室に戻ると、
Aは不安そうな顔をして俺を見た。
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「さっき。誰が来てたっけ」
初めて、その症状が本物だと悟った。
和也「大野さん、だよ。会社の」
優しく手を取って寄り添うと、安心したように笑った。
「大野さん、か。そっか、そうだった」
"そうだった"とは言っていても、
思い出せてる様子じゃない。
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和也「初めて昼間に記憶障害の症状を見ました」
翔「そうですか。どういったものでした？」
櫻井先生はカルテにびっしりとAのことを記入してくれていて、
いつもわかりやすくて、安心できる説明をしてくれる。
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翔「なるほど。ステージ段階としては1ですね」
だから本当に今日が初めてだったんでしょう、
と。櫻井先生はそう言った。
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和也「Aは俺のことも忘れてしまうのでしょうか」
翔「一概には言えません。ですが、大切な人ほど忘れてしまうという症例もいくつかあります」
和也「.....忘れてしまったら、思い出せない？」
翔「期待はしない方がいいかと」
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櫻井先生の言い方が冷たいんじゃない。
櫻井先生は俺の気持ちにも寄り添ってくれる先生だ。
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和也「................」
雅紀「和也くん。俺たまには代わるよ」
和也「俺は大丈夫だって、雅紀」
雅紀「ううん、和也くんはとっくに大丈夫じゃなくなってるよ」
見舞いに訪れたAの弟とは、
俺ももうAと付き合ってる頃から仲が良くて。
あぁ。4年も付き合わないでさっさと結婚しとけばよかった。って、そう思う。
雅紀「とにかく変わるから、寝な！家で！ベットで！」
雅紀の優しさに、俺は甘えた。
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サキ(プロフ) - nishimuuさん» nishimuuさんありがとうございます！拙い文章でしたが、そう言っていただくことができ、うれしく思います。ありがとうございます！(*^_^*) (2018年8月1日 9時) (
レス) id: c1cfe62a37 (このIDを非表示/違反報告)
nishimuu(プロフ) - 泣いた。とにかく泣いた。 (2018年7月9日 10時) (レス) id: ef2baaeaa4 (このIDを非表示/違反報告)
サキ(プロフ) - Arsaさん» コメントありがとうございます(*^^*)そして私には勿体ないお言葉の数々、有り難いです。まだまだ拙い文章なのですが、こうしてコメントして頂きとても力になっています！本当にこちらこそお読みいただきありがとうございました！ (2018年3月17日 14時) (レス) id: 1cb00a2b1c (このIDを非表示/違反報告)
サキ(プロフ) - ちんぱさん» コメントありがとうございます。そしてこちらこそお読みいただきありがとうございます(^^)少しでも多くの方になにかが伝わればいいなぁと思って執筆していたので、とても嬉しいです(*^^*)ありがとうございました！ (2018年3月17日 14時) (レス) id: 1cb00a2b1c (このIDを非表示/違反報告)
サキ(プロフ) - れいなさん» コメントありがとうございます(^^)これからも嵐を書き続ける予定なので良かったら他の作品にも足を運んでいただけたらうれしいです♪ (2018年3月17日 14時) (レス) id: 1cb00a2b1c (このIDを非表示/違反報告)
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