◆*-14-*◆ ページ14
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雅紀「姉ちゃん」
「…」
もうずっと、応答がない。
緩やかな呼吸になっているようにも思える。
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みんなでたくさん言葉をかけて、
気づいたら夕方になっていた。
本当に、現実味がないのと
それと同時にあまりにも穏やかで、
今夜が峠になるなんて、思えなかった。
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だけど
先生の言葉が正しいって、わかる。
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途端に一気に苦しみだすAの背中をさするのも、今は怖かった。
みんながみんな、泣いている。
今まで見てきた中で一番の苦しみように
なんで最後の最後まで苦しまなきゃいけなかったんだろうと思う。
つい数日前まで、笑って会話してたのに。
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櫻井先生や看護師の方が本当に優しくて、懸命を尽くしてくれるのがわかる。
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夜が明け始める。
時刻は3時。
誰もその場を離れようとはしなかった。
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苦しんでいたのが落ち着いたら、
俺はイスから離れて、ただAの顔のすぐ近くにしゃがみ込んだ。
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和也「A、いままでよく頑張ったね」
俺の言葉に、みんながさらにまた涙を零し始める。
和也「俺はずっとAが好きだよ」
手を握ると、
その手は温かった。
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和也「ずっとそばにいるって約束する」
雅紀「………っ、うっ」
詩織「………………っ」
潤「………………っ、っ、」
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なんだよ。
みんなが泣くから、俺だって堪えきれないじゃん。
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和也「A、俺と出会ってくれてありがとう」
和也「俺と付き合ってくれて」
和也「俺と結婚してくれてありがとう」
和也「二宮になってくれて、ありがとう」
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和也「俺を世界一の幸せ者にしてくれてありがとう」
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うっすら、ゆっくりと。
目を開けた、A。
俺は本当に涙の大洪水で、
突然目を開けたから
みんなもびっくりしてる
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「かず。」
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彼女が最初に発した言葉は、
ここ数ヶ月、聞かなかった言葉。
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「長い長い夢をみた」
「かずと出会ってからの夢。思い出したよ全部」
みんなの前だっていい。
きつく抱きしめた。
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「もっかい、ここで誓いのキスする？」
和也「……………なんの誓いだよ(笑)」
「ずっと一緒だよの誓い」
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みんなの顔を見たら、頷いてくれたから
俺はAの唇に、自分のそれを大切に重ねた。
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サキ(プロフ) - nishimuuさん» nishimuuさんありがとうございます！拙い文章でしたが、そう言っていただくことができ、うれしく思います。ありがとうございます！(*^_^*) (2018年8月1日 9時) (
レス) id: c1cfe62a37 (このIDを非表示/違反報告)
nishimuu(プロフ) - 泣いた。とにかく泣いた。 (2018年7月9日 10時) (レス) id: ef2baaeaa4 (このIDを非表示/違反報告)
サキ(プロフ) - Arsaさん» コメントありがとうございます(*^^*)そして私には勿体ないお言葉の数々、有り難いです。まだまだ拙い文章なのですが、こうしてコメントして頂きとても力になっています！本当にこちらこそお読みいただきありがとうございました！ (2018年3月17日 14時) (レス) id: 1cb00a2b1c (このIDを非表示/違反報告)
サキ(プロフ) - ちんぱさん» コメントありがとうございます。そしてこちらこそお読みいただきありがとうございます(^^)少しでも多くの方になにかが伝わればいいなぁと思って執筆していたので、とても嬉しいです(*^^*)ありがとうございました！ (2018年3月17日 14時) (レス) id: 1cb00a2b1c (このIDを非表示/違反報告)
サキ(プロフ) - れいなさん» コメントありがとうございます(^^)これからも嵐を書き続ける予定なので良かったら他の作品にも足を運んでいただけたらうれしいです♪ (2018年3月17日 14時) (レス) id: 1cb00a2b1c (このIDを非表示/違反報告)
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