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り「よかったら、うちで勉強しない?」
まさかのりょうくんの家で勉強会する事になった私。
男の人の家に行くなんて初めてだし凄い緊張が走る。
り「ここだよ。入って」
『お、お邪魔します』
私はりょうくんの部屋に通された。
りょうくんは「飲み物とってくるから」と言って部屋に1人残された。
私はりょうくんの部屋の中を見渡すと女である私でも驚くくらいお洒落な部屋だった。
壁にはサッカー選手らしき人のポスターが何枚か…サッカーが好きなのかな?
引き出しの上には何本かトロフィーが飾ってあって、その横には当時のりょうくんの写真があった。
り「それ中学の頃のやつなんだ」
『り、りょうくん!?ご、ごめん勝手に…』
り「ううん。全然いいよ」
りょうくんはテーブルに飲み物を置いて私の隣でトロフィーを眺めた。
『りょうくんの「は凄いね。勉強もできて運動もできて…羨ましい』
り「そんなことないよ。Aちゃんも絵が上手いじゃない。何かコンクールに出したことないの?」
『出したい気持ちはあったよ。でも描いているうちに自信がなくなっちゃって…』
り「大丈夫だよ」
『……え?』
り「今のAちゃんなら大丈夫だよ。絶対賞もとれる!新たな挑戦と思ってさ!」
『新たな挑戦……』
り「……って、話逸れちゃったね。早く勉強しよ!」
『うん』
それから私はりょうくんに英語を教えてもらい、頑張って頭に叩き込んだ。
***
数日後。無事テストも終わった。
先日のりょうくんとの勉強会のおかげで苦手の英語も答えることができた。
そして今は昼休み。りょうくんとしばゆーくんはいつも通りに屋上へ向かおうとしていたが私は違った。
り「Aちゃんどこ行くの?」
『ごめん。職員室行ってくるから先行ってて』
私は急いで職員室へ行き美術の先生を探した。
『あ、あの…すみません』
「あら瀬川さん。どうしたの?」
『えっと…絵のコンクールに出てみたいのです』
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作者名:ぺぺぺ | 作成日時:2021年11月22日 0時