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私の趣味……それは絵を描くこと。
友達がいない私はいつも机にノートを広げ絵を描いていた。
最初は落書き程度と思って描いた絵が、ここをこうすると鮮やかに見える…などと考えているうちに絵を描くのが日課になってしまっていた。
おまけに今はネットで見た黒板アートという、まさに黒板にチョークで絵を描くのに憧れていて、以前いた高校でも数回、生徒がいない時に隠れて黒板アートをしていた。
今も近くには誰もいなくやるなら今のうち…
今日は何を描いてみよう……
まぁ描いているうちに何かアイデアが出てくるだろう。
そう思いながら私は黒板アートを始めた。
***
りょうside
今日から高校2年。
クラスも変わり仲がいい友人とも離れた。
このクラスにはどんな人がいるんだろうと思っていると、俺のクラスに転入生がやって来た。
席はまさかの俺の隣。
俺は自己紹介するも彼女は緊張しているのか、何も喋らず席に着いた。まぁ初日だからしょうがないかと思っていた。
そして担任から彼女を学校内を案内するよう言われた。
「俺部活が…」と言いそうだったが、彼女の事が気になった事もあり俺は案内を引き受けた。
放課後、俺は彼女を連れて学校内を案内した。
音楽室に実験室…俺は一つ一つ紹介するも彼女は一行と喋る事はない。
そして最後に案内したのは美術室。
美術室の前には生徒が描いた絵が掲示されていて、彼女はさっきまで嘘だったかのようにキラキラした目で絵を見ていた。
り「瀬川さん?」
『……!?』
俺が声をかけるといつもの表情に戻る。
ちょっと可愛いなと心の中で笑ってしまった。
案内も終わり、部活があるからと俺は瀬川さんの元を去った。
瀬川さん…ちょっと変わった人だな。
明日もっと話しかけてみようかな。と思いながら部室へと向かった。
***
部活が終わり俺は部室で着替えをしていた。
そんな中俺の元にアイツらがやって来た。
て「ねぇねぇ、りょうのとこ転入生が来たんだって?」
ゆ「どんな子だった?」
同じ部員で同級生のてつやとゆめまる。
もう他のクラスにも話はいっているんだ。
り「普通の女の子だよ」
て「女の子!?くっそぉー、羨ましい…」
り「しかも隣の席」
ゆ「うそっ!?りょうのくせに…」
それからも2人から質問攻めされていると、教室に忘れ物してきた事に気づく。
り「わりぃ。忘れ物してきたから先帰ってて」
ゆ「わかったよ」
俺は忘れ物を取りに教室へ戻った。
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作者名:ぺぺぺ | 作成日時:2021年11月22日 0時