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射的が終わると再び皆とお祭りを廻っていると…
“ご来場の皆様にお知らせします。まもなく花火大会が開催され大変混み合います──”
て「もうそんな時間か」
し「俺達も行こうか」
私達は花火が見える場所へ向かおうとすると結構な人集りで全然前に進まない。それどころか皆と離れてしまう。
り「Aちゃん!」
『りょうくん』
りょうくんは逸れそうな私に気づいて手を握ってくれた。
でも他の皆とは逸れてしまって今はりょうくんと2人っきり。
『どうしよう…逸れちゃったね』
り「一応連絡入れといたから大丈夫だよ。それより向こうより見える場所があるんだ」
『そうなの?』
り「こっちだよ」
りょうくんは私の手を引っ張って会場から離れた場所へ移動した。移動中には既に花火大会が開催され、大きな花火の音が鳴り響いていた。
り「ここだよ」
『わぁ…綺麗!!』
りょうくんに連れてこられた場所は人気がなく、花火が綺麗に輝いていた。これは隠れスポットというのかな。
私は花火を眺めていると、りょうくんが絵について話しかけてきた。
り「絵の方順調?」
『う、うん。順調だよ』
り「Aちゃん嘘ついてるね」
『……え?』
り「Aちゃん夏休みに入ってから元気ないもん」
あぁ……りょうくんにはバレバレだったのか。さすがりょうくん。
り「何かあったの?」
『りょうくん……実は……
私転校するの』
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作者名:ぺぺぺ | 作成日時:2021年11月22日 0時