LOOK UP THE SKY (ページ7)

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Aside

学祭であの格好をしてから、クラスの女子達は気軽に私に触れてくる様になった。

触れられるのに少しは抵抗があったが慣れる度何か気持ちいいと思っていた。

そして──

『A!!((ｷﾞｭｩ』

てつやも私にすぐ触ってくる。

コイツの場合は仲のいい男子と和気藹々に触っているが

私の場合は……

て｢A。髪にゴミついてるよ？｣

『えっ？』

そう言いながら彼は私の頬を優しく触れてくる。

家族やクラスの女子と違って優しく温もりのある触り方

何でそんな触り方をするんだよ……

て｢……!!A!!｣

『……えっ!?なに？』

て｢何って、ゴミ取れたよ｣

『あ、ありがとう』

しまった。つい意識をしてしまった。
てつやとはただの友達としか思ってないのに……

て｢そういえば今日の放課後も行くよね？｣

『う、うん』

私とてつやはN大を受けることを決めてからほぼ毎日図書館で勉強する事になった。

私は一足早く推薦入試を受けて合格をもらった。てつやも｢俺も絶対に合格する!!｣と強く意気込んでて、てつやの意気込みを無駄にしたくないと思い私も必死に勉強を教えた。

最初の方は頭を抱えていたが、教える度頭の回転が早くなっていた。

でも一つだけ気がかりな事が……

『……ねぇ』

て｢なに？｣

『何でいつもそんなにニコニコしてるの？』

私がてつやに勉強教えてると何故だか楽しそうにニコニコしているのだ。

て｢えー？だって毎日Aが勉強に付き合ってくれるのが嬉しくて｣

『笑ってるのも今のうちだぞ。ほら今日は過去問のワークを全部やるぞ』

て｢えー｣

『一緒の大学に行くんだろ？』

私は彼に引きつった笑顔を見せると、｢分かった!!｣とやる気満々に満ち溢れていた。

て｢……A｣

『……？』

て｢俺絶対に合格するから｣

『……ッ!!』

私が見たてつやの本気の目はずっと頭から離れる事はなかった。