LOOK UP THE SKY (ページ29)

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傍にいる居る事が当たり前で一緒に生きている事が自然な事で

楽しい事悲しい事幸せな事苦しい事

共に過ごす毎日は嫌でもお互いの事を共有していた

それなのにAは突如俺の前から居なくなった

最初はめっちゃテンパって皆に連絡を取りながら捜索したが結局は見つからなかった。

落ち込む俺の姿を見たメンバーは慰めてくれ、リーダーである俺がこんな顔したら視聴者にも心配されると思い、いつもの振る舞いで動画撮影に挑んだ。

それからの東海オンエアの登録者数が数百万人と伸びていった。

皆から広いスタジオを借りようと話が出て、何年も撮影してたこの家ともおさらばする事になった。

皆にも引越しの準備を手伝ってくれて、俺はAの部屋を片付ける事にした。

Aが居なくなってから初めて彼女の部屋に入るが、一緒に寝た時より荷物が少なく綺麗に整頓されていた。

そんな中クローゼットの奥に小さな箱が置かれていて、蓋を開けるとAが使っていたスマホと紙が入っていた。

紙には“私のスマホを見て。パスワードは私の誕生日”と書かれていてた。何これ？と疑問に感じながらAのスマホの電源を入れてスマホのパスワードを解除した。

それで見てって言うから何を見ればいいんだろう。こういうのってどこを見ればいいんだろ？俺はどこを見ていいのか分からず、とりあえず写真を開いた。

写真のアプリを開くとそこには高校時代から最後にAに会った頃の俺の写真がずらりと残っていた。時折メンバーの写真もあったが、A本人が写ってる写真は全くなかった。

SNSやメッセージ等は大したものがなく、これもハズレだ。

あとはメモだけ。俺はメモのアプリを開くと一つだけ残っていて。しかも最初の所に“てつやへ”と書かれていた。

俺はそのメモをタップし読み上げた。

そこに書かれていたのは───