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としくんが店から出て2時間後。
朝より客数は減り、私も落ち着いて仕事を続けてる。
今日来たお客さんもお祝いの言葉ばかりで恥ずかしいが嬉しい気持ちがいっぱいだ。
と思っていたが、あの人がやって来た……
『いらっしゃ……』
悪客「あなた本当にとしみつくんと付き合ったんだね」
『……』
この前私ととしくんの関係をしつこく聞いてくるお客が来た。
私はこの前の出来事を思い出してしまい、背筋が凍る感じがした。
悪客「としみつくんもどうして可愛くないアンタと付き合うのかなぁ?こんなに可愛い私がいるのに」
私は反論することなく1人でベラベラ話すお客。
悪客「アンタみたいな芋女はとしみつくんと付き合う資格はないの!!だからさっさと別れてちょうだい!!」
「誰が別れるって?」
私は声の方に顔を向けると、そこにはとしくんの姿があった。
『としくん』
悪客「え!としみつくん!?本物!?」
お客は生のとしくんに興奮して、私からとしくんの方へ向かった。
悪客「あ、あの…私としみつくんの事大好きで…!!えーと…」
と「へー。話は全部聞いてたけど相当Aに嫌味言ってたけど、もしかしてアノ記事書いたのってアンタ?」
悪客「それはあの女が…ハッ!!」
と「今認めたってことでいいのか?俺嫌味を言ったり影でグチグチ言う奴嫌いなんだ。それに彼女を馬鹿にする奴はもっと嫌い」
悪客「としみつくん…」
と「まだ彼女を馬鹿にするんなら警察呼ぶけど…」
そう言ってとしくんはポケットからスマホを取り出す。
悪客「ご、ごめんなさいー!!」
お客は顔を青ざめてお店から出て行った。
と「大丈夫か?」
『うん。ありがとうとしくん』
と「ちょうど近くで外ロケしてたから様子見に来たんだ。見に来て正解だったな」
『何もかも助けて貰ってばかりだね』
と「何言ってんだ」
としくんは優しく私を抱きしめた。
と「助けるのが彼氏の務めだろ?な?」
私は「うん」と返し、としくんの背中に手を伸ばした。
て「としみつー。そろそろ続き回すぞーって何やってんだー!?」
『て、てつやさん!?』
2人で抱きしめてる最中てつやさんがお店にやって来た。
と「ってめぇ!!すぐ戻るって言っただろうが!!」
て「としみつの事だから、Aちゃんとイチャついてると思って監視しに来たんだよ〜」
と「別にイチャついてねぇーし!」
『としくん、私は大丈夫だから行ってきて!』
と「あぁ、行ってくる!」
としくんは私に手を振って再び撮影に戻った。
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作者名:ぺぺぺ | 作成日時:2021年8月18日 22時