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えっ……えっ……今キスしてる?
ど、ど、ど、ど、どうして──!?
『……ッ!?なっなっなっ何でッ!?』
と「『もっとキスしてみたかった』『恋人になりたかった』『抱きついてみたり甘えたりしたかった』救急車の中で洗いざらいぶちまけたお前の願いだ」
……思い出した!!私死ぬと思ってとしみつさんに想いを全部吐き出したんだったッ!!
『あぁぁぁぁぁ!!!!忘れてください!!忘れてーー!!!!』
と「はぁ……忘れるなって言ったり、忘れろって言ったり……で、俺は約束したんだ。生還したら恋人でもなんでもなってやるって」
『それって……』
と「約束は守る。お前の願いを叶えてやる」
ゆ……め……じゃないよね……それって私と──
『いいんですか……?私なんですよ……?としみつさんを……好きでいていいんですか?』
としみつさんは私の問いに優しく笑みを浮かべて……
と「あぁ」
私はとしみつさんの返答を聞いて、あぁ……諦めなくて良かった……と今までの悔いが流れるかのように涙が溢れた。
『良かった……生きてて良かった……!!』
涙で顔がぐちゃぐちゃな私を優しく抱きしめるとしみつさん。やっぱり夢じゃない……!!
叶うなら昔の私に伝えたい
そのまま進んでいいって
必ず良いことがあるからって
しばらくして泣き止んだ私。それまでとしみつさんもずっとそばに居てくれた。
と「んじゃ俺もそろそろ帰るな」
『あっ!待ってください!実はクリスマスプレゼントがあって…』
私はテーブルにある荷物からプレゼントを取り出した。
『気に入るか分かりませんが…』
と「開けていいか?」
私は頷くと、としみつさんはゆっくり包装紙を剥がす。プレゼントはとしみつさんに似合いそうなアクセサリー。
『ら…来年はちゃんと欲しいの聞きますね!』
と「……いや。気に入った。ありが──」
「おめでとー!!」
病室の扉が勢い良く開かれると、そこにはさっき帰ったはずのメンバーが
て「ついに恋人に昇格したねー」
り「皆どれだけ陰ながら応援してたかね」
ゆ「2人ともお幸せに」
虫「ナリちゃんの救急車に同行してる時点で怪しかったけどね」
し「ねー」
と「あぁ!!もういいだろ!!帰るぞ!!」
としみつさんは皆を連れて病室から出て行った。
その後すぐにとしみつさんからLINE来て“ありがとな”とアクセサリーを着けた写真と一緒に送られてきた。
クリスマスにもらった最高なプレゼント
これからも大好きです
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作者名:コロッケ | 作成日時:2023年11月1日 5時