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としみつside
Aの忘れ物を受け取り戻ってくると、何やらザワついてる様子だった。
何か揉めてるのかと思っていると、Aの姿と一緒に別の男の姿が見えた。
あの男は……ストーカーの!!もしかして俺達の後をついてきたのか?Aに何かされる前にすぐに2人の元に行った。
と「おい!!」
『としみつさん……』
良かった。まだ何もされてないようだ。
それよりコイツは警察に……さっきこっち向かってる時に交番があったはず。
「な、何すんだ…!!」
と「いいからこっちに来い!」
俺は男の腕を引っ張り交番へと進む。
この事件が解決したら少しはAも安心して……
「この……いつもいつも邪魔ばかりして」
『……ッ!!としみつさん!!危ない!!』
Aが大声で俺を呼ぶ。振り向くと男は鋭い物を俺に向けて──
ヤバい……!!避けれねぇ……!!
と「……ッ!!」
痛く……ない。
咄嗟の思いで目を閉じてしまい、ゆっくり開くと目の前には頭から血が出て倒れてるAの姿があった。
と「A……ッ!?」
『としみつさん……無事です……か?』
もしかして俺を庇ったのか……!?この馬鹿!!
と「A……!!おい!!誰か救急車を呼んでくれ!!」
俺は周りにいる人達に救急要請を頼んだ。
意識はないし出血も多い……
大丈夫……落ち着け俺。平常心でいるんだ。
救急車はすぐに来てくれてAは搬送され俺も同行した。
『としみつさん…』
と「……!!もう救急車だから大丈夫だ。無理して喋らなくていい」
俺を庇った勢いで刺されてないか?
頭の出血で後遺症が残らねぇか?
Aは死んだりしないよな……?
色んな不安が頭の中でいっぱいだ。
『としみつさんは……怪我…しませんでしたか?』
と「えっ……」
『すみません……こんな事になって……私が荷物……忘れたりしなかったら』
俺の心配と後悔しながら涙を流すA。
違う……お前のせいじゃない。
と「そんな事はいい。俺が──」
『……なんか……もうダメそうだから……この際全部……言ってもいいですか』
『私やっぱりとしみつさんに恋してました』
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作者名:コロッケ | 作成日時:2023年11月1日 5時