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と「手を出すなって言ったはずだろ」
り「ねぇとしみつ。何でナリちゃんのこと、そんな保護者というか所有物ヅラするの?別にいいでしょ?彼女がどんな男と一緒にいても」
と「……」
り「ナリちゃん家まで送るよ」
『い、いえ。私の家ここなんで!』
と言いながら私は自分ととしみつさんが住んでいるマンションを指さす。
り「ここは……ふーん。そういう事……ごめんね。スタジオ戻るのは本当なんだ。じゃまたね」
りょうさんは何かを察したのか、そのまま私達の元から去っていき、私ととしみつさんの2人きりになった。
『……じゃあ私はこれで』
と「目が赤いぞ。りょうに何か言われたのか?」
『……いえ別に。あ、今日は一滴もお酒飲んでませんから』
私は笑顔で告げ、マンションへ入っていく。
私やっぱりとしみつさんのこと好き
だけど
そんなこと二度と言えない
***
『昨夜のことはどうか内密にお願いします!』
り「昨夜のこと……って、としみつが好きって泣いたこと?」
『あっ!しーッしーッ!そう!それです!』
帰ってから何度も自分に問いかけた。
やっぱり私はとしみつさんが好きなんだって
『1人で考えたんですが、好きは好きでも今更どうにかなりたいわけじゃないって……今までみたいに下について勉強してききたいなって思ったんです』
『だから……知られたら困るんです。犠牲になるとか…りょうさんは私のこと心配してくれたと思いますが』
り「……わかったよ。言わないから安心して」
『……!!ありがとうごさ──』
り「口止め料」
お礼を言ってる最中にりょうさんは私の前に手を出した。
『口止め料……りょうさんお金に困ってるんですか?』
り「いやいや。まぁちょっとこっち来て」
と言いながら私を仮眠室に連れていく。
『こんなところで何を…?』
り「よいしょ…っと」
りょうさんはベッドの上でうつ伏せになった。
り「今日腰痛くてさ、本多さんに連絡したら用事で来れなくてね……代わりに揉んでくれる?」
『……はい!』
私はりょうさんの横に座り、マッサージを始めた──
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作者名:コロッケ | 作成日時:2023年11月1日 5時