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りょうside
からあげくん「りょうさんこの企画なんですが──」
からあげくんが何かの資料を持ってきた。
俺はペラペラと読むと、それはとしみつがネタ会議で通した企画書だった。
り「あぁこの企画としみつだから、としみつに渡してみて?」
か「……!!大河さん、これとしみつさんに渡してもらってもいいですか?」
『えっ!?』
からあげくんは、いつもとしみつの傍にいるナリちゃんにバトンタッチするかのように資料を渡した。
『わかりました……としみつさーん……どこですかー?』
り「ナリちゃんってさ、何であんなにとしみつにベッタリなんだろね?」
て「まぁとしみつが鍛える…みたいな事言ってたからね。未だにとしみつのこと好きかは分かんないけど〜」
り「ふーん……」
Aside
『笑ってみてください』
と「は……?いきなり笑えってつってもな……」
『だって撮影の時は笑ってるのに、何で私の前では……』
と「りょうだな……すぐに影響されやがって」
『私不安なんです……私のせいで本来のとしみつさんが消えてるのでないかって……』
と「……フッ」
『……ッ!!』
としみつさんが少し微笑んだ。
ほんの少しだけでも私はドキッと感じた。
と「一丁前に人の心配して……苦情が出てんだよ、また大事なデータが消えてるってよ。何でデータ管理ができねぇんだよ」
『ごめんなさぁい!!』
としみつさんには言えないけど、私5年前その笑顔にやられたんですよ
本人はきっと覚えていないよね
て「ナリちゃーん!今度ご飯食べに行くんだけど来るー?」
私ととしみつさんが話してる中、てつやさんからご飯のお誘いがきた。
『ご飯ですか?いいですよ?』
て「参加……っと。としみつは……来ないよね。この前の事があったから」
『ごめんなさい……』
り「なになに?皆で何してるの?」
りょうさんも来たと思ったら、何故か私の肩にはりょうさんの手が置かれてる。りょうさんっていつもこんな感じだったっけ?
り「ご飯?俺も参加するー」
それに私も食事に参加したらとしみつさんどう思うかな……
私はチラッととしみつさんの方に目線を送ると……
『……ひぃぃぃ!?』
今にでも人を殺しそうな顔をしていた。
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作者名:コロッケ | 作成日時:2023年11月1日 5時