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『……ッ!としみつさん熱がある!』
と「……今何時だ?」
『17時です…けどとしみつさん熱がッ』
と「ネタ会議終わったか?もう少しで別件の仕事がある」
『そうですが、その体調じゃ…』
私の阻止を聞かないとしみつさんはベッドから降りるも、フラフラで歩くのもままならない程だった。
『言ったじゃないですか、ほら!』
と「俺の心配より仕事に回れ」
こういう時思う───
この人は根っからのYouTuberなんだと
でも彼を様子を見て見過ごす私ではなかった──
としみつさんは仮眠室から出て次の仕事の準備に出た。
今私ができることは──
と「A…!」
『はい!これですね!あと今度のグッズのデザイン資料がこちらです!』
と「あ…あぁ…」
『わーっ!それ違うやつの資料です!』
次の仕事の時間まであと少し。私は先を見据えたサポートをすることにした。としみつさんが今したいこと、思っていることが把握できるように頑張ってる。
『としみつさん。今のうちに夕食摂りませんか?インスタントですがスープ持ってきました』
と「あぁ…」
私はカップに粉を入れてお湯を注ぎ、としみつさんの隣に座りスープをかき混ぜた。
と「なんか……心做しか嬉しそうな顔してるな」
『……!!そんな風に見えますか?』
と「何かあったのか?」
『いえいえ、ただこーんなダメダメなとしみつさん初めて見ましたから』
と「なるほどな…日頃の恨みを今こそってヤツだな」
『そんな事思ってません!ただ、としみつさんも人間だったんだなぁって』
と「…?俺は人間だぞ?」
『はい。そうなんですが、私で出来ることならいくらでもやりますから、あと少し頑張りましょう』
……本音は少し違うけど
私は残りの仕事をしようと席を外そうとすると──
と「……おい」
ガタッ
『……!?としみつさん!?』
後ろを振り向くと床に倒れ込むとしみつさんの姿があった。
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作者名:コロッケ | 作成日時:2023年11月1日 5時