03 ページ4
.
私とおじさんのやり取りに止めに入った高身長の男の人。辺りは街灯しかない為、しっかりと顔を見る事が出来ないがこの人に頼るしかないと思い私は助けを求めた。
『あ、あの……私……この人に……』
「あの、彼女の手を離してもらってもいいですか?」
「違うって。俺はこの子を家まで送ろうとしてるだけだし」
「でも彼女怖がってますよ?」
彼は冷静に対応するも、おじさんは酔いが回ってるせいか表情も険しくなっていた。
「だーかーらー。俺は俺はこの子を家まで……って、イテテテッ!!」
急におじさんが痛みを訴えてきた。どうしたんだと思うと彼がおじさんの腕を力強く握っていた。
「わ、わかったよ……ったく!!」
『痛ッ』
おじさんは私の腕を離してくれたが、振り払った弾みで隣にある電柱に腕が当たって鈍い痛みが走った。おじさんは腕がぶつかった事に気にすることも無く私達の元から去っていった。
『いったぁ……』
「大丈夫?」
『はい……あ、助けてくれてありがとうございます』
私は痛みのある左手を摩っていると、それに気づいた彼は私の左手を優しく触ってきた。
「手大丈夫?少し赤いよね」
『だ、大丈夫です…大した事じゃないので』
初めて歳の近い男性に手を触られて緊張が高まる。
「近くに薬局があるから行こう」
『本当に大した事じゃないので…!!』
「でも後から痕とか残ったりしても困るでしょ?ね?」
『……じゃあお願いします』
私は彼の彼の話を受け一緒に薬局へ向かった。
105人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ぺぺぺ | 作成日時:2022年6月3日 21時