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と「俺Aが好き」
突如私に告白したとしみつさん。
これは嘘ではないかと困惑してしまう。
『そ、それって本当……?』
と「こんな時に嘘なんて言えるわけねぇだら」
そう言われるとそうだよね……
私は動揺を隠しながら彼の話に耳を傾けた。
と「俺さ…Aと初めて会ってから可愛いって思ってさ…所謂一目惚れみたいなもんでさ、少しだけでも2人きりで話したいと思ってこの前お店に行ったんだ」
と「2人で話してた時めっちゃ楽しくてさ、でも、りょうと一緒に話してるAの姿を見てると何かモヤモヤするっつーか……」
『それって…嫉妬?』
と「うっ……うっせッ!!」
としみつさんそんなに私の事想ってくれてたなんて……
と「そんでさ…お前に会う前にりょうにAの事聞いてみたのさ」
『りょうくんに?何を?』
と「りょうはAのことどう思ってんだ?って……したら──」
***
としみつside
今日この撮影が終わったらAと飯だ。
会ってから一目惚れになった俺は覚悟して誘ったが、何話していいか緊張してしまう。
岡崎に来てどうか……仕事は慣れたか……
そんなベタな話でいいのだろうか……
うーん……俺はそんな事を悩んでいると隣にいるりょうはスマホを弄ってる。
俺はチラッと横目でりょうのスマホを覗くとAとLINEしてるのに気づいた。
と「……Aと連絡してるのか?」
り「うん。仕事順調かなぁってね」
と「ふーん……」
Aってりょうと仲良いんだな。
そういえばスタジオ来た時もずっとりょうと話してたし、もしかして……
と「なぁ、りょうってAの事どう思ってんだ?」
り「え?Aちゃん?一生懸命お店で頑張ってるよ」
と「そういう事じゃなくて!!その……好きか嫌いか……って」
り「そりゃ好きだよ。妹みたいな感じでずっと可愛がりたいね」
と「そ、そっか」
この話だとりょうは恋愛としては見てないって事だよな?
じゃあ俺にもAと付き合えるチャンスが……!!
り「としみつ?どうした?」
と「え?あぁ何でもねぇ」
こうして俺は夜、Aに告ることに決めたのだった。
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作者名:ぺぺぺ | 作成日時:2022年6月3日 21時