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「それじゃ、明日までにはしっかり終わらせろよな」
『わかりました……』
定時になるも仕事が終わらない私。否……終わったと思いきや、次々と仕事を増やしてくる部長と御局様。
その光景を見ながらクスクスと笑う社員達…誰一人助けにやって来ない。一体私は何をしたっていうの?
社内は既に電気が消え、薄暗い中残りわずかの仕事をやり遂げる。
『……終わったぁ』
長い事座っていて体もバキバキだ。時計を見ると1時を過ぎていて日付が変わっていた。
『嘘ッ!?どうしよ…終電終わってるよ……』
タクシーで帰るとしてもお金が足りない……
『……ネットカフェに行くか』
着替えがないのはイタイけど、シャワーあるだけマシかと思いながら帰る支度をしていると、スマホに1本の電話が鳴った。
『もしもし?』
と「あ、A?としみつだけど、寝てたか?」
『としみつくん!ううん。大丈夫だよ』
と「実は明日の撮影が楽しみでさ。全然寝れなくて…」
『そうなんだ。意外だね』
と「Aもこんな遅くまで残業とかしてねぇよな?」
『……!?し、してないよ!?』
と「そうだよな。残業なんかしたら撮影に影響でるからな」
「わりぃわりぃ」と笑いながら謝るとしみつくん。でもどうしよう…としみつくんに嘘言っちゃった。
もういっその事としみつくんに仕事の相談しようかな。
『ねぇとしみつくん…』
と「ん?どうした?」
『……ううん。明日頑張ろうね!!』
と「おう!んじゃまたな!」
『うん。おやすみ』
何事も無く通話を切り、しばらく経ってから何で言わなかったんだろうと後悔した。
やっぱり自分の問題は自分で解決するべきなのかな……
『はぁ……』
胸の奥がとても苦しい……
心も体もズタボロの私……
私の人生は最悪だと確信した後、私は重い足取りでネットカフェへ向かった。
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ぺぺぺ(プロフ) - 蛍さん» 蛍様、コメントありがとうございますm(_ _)m最近更新遅めですが、それでも読んで頂けたら嬉しいです!! (2022年7月21日 17時) (レス) id: 83a7dfa38f (このIDを非表示/違反報告)
蛍(プロフ) - コメント失礼します。ぺぺぺさんの作品、全作見てます!更新頑張ってください! (2022年7月20日 12時) (レス) id: 1c4d9bd2ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぺぺぺ | 作成日時:2022年5月18日 17時