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ソロ撮影が終わり、残りの皆のソロ撮影が終わるまで控え室で待つ私。
次々と撮影が終わり、1番最後の番の虫さんが控え室に戻ってくるも、としみつの姿がなかった。
一体どこに行ってるんだ?そろそろ最後の全員での撮影が始まるのに……また外でウロウロしてるんじゃないかと思い、私は控え室から出ようとすると……
ガチャ……
と「……何してんの」
ちょうどとしみつが控え室に戻ってきた。
『ちょっとどこに行ってたのさ』
と「別に。ちょっと用事済ましてた」
彼は私の目を逸らしながら言ってたが、何があったんだろうか……
『ねぇとしみ──』
「皆さんお揃いですね。それでは最後の撮影始めますね」
声をかけようとしたタイミングでカメラマンさんが私達に声を呼びに来た。
皆は「最後の撮影頑張ろー」と言いながら先にスタジオへ向かい、私ととしみつだけが控え室に残った。
私も皆の後を追おうとした瞬間、としみつに手を掴まれた。
『……としみつ?』
と「あのさ……この撮影が終わったら、その格好のまま教会に来てくれねぇ?」
この格好のままで教会に……?一体何をしたいと言うの……?
『急にどうしたの?しかもこの格好でって……』
と「いいから!!2人きりで話したい事があるんだ!!」
話し……?別に今でもいいだろうと思うが彼的にはここでは話せない事みたいだ。
『……わかったよ』
私はニコッと優しい笑みで返すと、としみつは少し頬を染めながら顔を背けた。
その状態で「早く行かねぇと怒られるぞ」と言いながら、彼は私の手を引っ張り皆がいるスタジオへと向かった。
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作者名:ぺぺぺ | 作成日時:2022年1月7日 23時