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と「……着いたよ」
『ありがとうございます。それじゃあ私はこれで…』
と「……あのさぁ」
私が部屋に入ろうとすると、としみつさんが私を呼び止めた。
と「なんで男性恐怖症になったんだ?」
唐突の質問で驚く私。
としみつさんも時間差で慌て始めた。
と「わ、悪ぃ。言い難い事だもんな。忘れてくれ」
『……いいですよ』
と「え?」
『教えます。私が男性恐怖症になった理由』
私はとしみつさんを部屋に招いた。
部屋に男性を入れるのは初めてだし、こんなに長く話すのも久々だ。
『どうぞ…』
私はとしみつさんをソファまで誘導し、私も距離をとって腰をおろした。
『私は父と母と兄の4人暮らしなんですが、父と兄は本当の家族じゃないんです』
と「家族じゃない?」
『私が小学生の頃、両親が離婚して母方についたんですが、すぐに今の父と結婚したんです』
と「それって…義理の父と兄ってこと?」
『はい。最初は優しくて、一緒に遊んだり勉強を教えてくれました。
ですが中学生になった頃、隣でテレビを見てた義父が私の膝を触ってきたんです。
何かのイタズラかと思っていたのですが、その手が段々上に登ってきて……私は驚いてその場から逃げました。
私はすぐに義兄に相談したら、「こんな感じ?」って義父と同じ事されて……
その日から2人は私をセクハラしたり、お風呂を覗こうとしてきました…』
と「母親には相談したのか?」
『母は芸能人のマネージャーをしていまして、家に帰るどころか連絡もあんまりできません。
でも一度母に相談した事はあります』
と「そしたら?」
『母は「Aの思い込みじゃないの?2人だってあなたと仲良くしたいから、ちょっとイタズラしてるんじゃない?」と返ってきました』
と「最低……」
『そしてある日、義兄が私の部屋に入ってきて…
私にキスしてきました』
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作者名:ぺぺぺ | 作成日時:2021年9月14日 20時