14 ページ14
あれから1週間。
私も東海オンエアの皆さんと……
て｢ねぇねぇ櫻庭さん｣
『ﾋｨｨ!!』
まだ馴染んでおりません。
皆さんは馴染ませるように話しかけてくるが、としみつさんだけあの日以降話しかけることもない。
やっぱり嫌われてるんだな私。
ある日私は仕事で東京に戻った。
行きは山田さんに送ってもらったが、仕事があるとの事で帰りは電車という事になってしまった。
私的にハードルが高く、緊張と不安のダブルパンチだ。
しばらく東京の仕事をしていると時刻は17時。
私の仕事も終わり、岡崎に戻ろうと駅に向かった。
ちょうど仕事終わりの人達で込み合っている。
でも、私は事前に買っておいた名古屋までの新幹線を指定席で買っておいたのだ。
奮発して購入したおかげで名古屋までの時間は問題なく過ごせれた。
だが問題なのは岡崎までの道のりだ。
ちょうど私が乗る電車は指定席も女性専用車両もない。
さっき指定席を買ったせいでタクシー代もない。
私は諦めて普通車両に乗った。
車内は帰宅ラッシュで大勢のサラリーマンがギュウギュウに乗っている。
私は怖くて扉の方で身を隠す様に立っていた。
どうか近くに男性が来ませんように……
そう思いながら耳にイヤホンを装着して音楽を流した。
しばらくすると岡崎駅まであと1駅。
やっと開放されると思っていると、足に何か触れた感触がした。
なに!?私は恐る恐る目線を後ろに向けると、知らないおじさんが私の足を触っていた。
『…!?』
これって痴漢!?
大声を出したくても怖くて声も出ない……
おじさんの手は足から少しずつ上に登っていく……
私は怖くて目から涙が……
だ、誰か助けて……!!
｢おい、何してんだ｣
聞き覚えの声があり後ろを振り向くと、そこにはとしみつさんの姿があった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 108人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぺぺぺ | 作成日時：2021年9月14日 20時
