49 ページ49
歓迎会が始まって1時間半が経過した。
私は皆さんと楽しく会話が出来て、前より交流が深まった気がした。
皆さんと会話してる最中、てつやさんが立ち上がり「ちょっと煙草吸ってくる〜」と部屋から出て行った。
私達は変わらず会話を楽しんでいると、コンコンとノックの音が聞こえた。
と「…てつや早いな」
今煙草に行ったてつやさんがすぐ戻ってきた。
皆さんは「忘れ物か?」と聞いていたが、そんな素振りはない。
だが、てつやさんの顔が少し驚いた表情をしていた。
て「い、今サクラちゃんの部屋の前通ったら…」
し「通ったら?」
て「男の人がずっとサクラちゃんの部屋をドンドンノックしてた…」
『え…?』
私の部屋を……?もしかして……
り「その人結局どうしたの?」
て「俺に見られたのが気まずかったのか、すぐどっかに行った」
ゆ「酔っ払ってて部屋間違えたんじゃない?」
絶対義兄だ。どうしてホテルの部屋まで知ってるの?
私はまた顔を悪くなった。
虫「サクラちゃん大丈夫?ほら、てつやが怖いこと言うから!!」
て「ごめんサクラちゃん!!」
『だ、大丈夫です』
虫「もう…それじゃあ明日も早いから、今日はこの辺にしようかな?」
一同「はーい」
お開きの声がかかるも、怖くて部屋に戻りたくない自分がいた。
と「サクラ、俺部屋まで送るよ」
『良いのですか?』
虫「うん。それがいいね」
し「ヒュー!としくん優しい〜」
と「ったく、お前らはさっさと出てけ!!」
て「したら帰るとするか。サクラちゃんおやすみー」
一同「おやすみー」
『おやすみなさい』
皆さんはとしみつさんの部屋から出て、それぞれの部屋に戻って行った。
と「俺達も行くか」
私もとしみつさんの送りで自分の部屋に戻る。
幸い部屋の前には義兄の姿はなくて安心した。
『ありがとうございます』
と「1人で大丈夫か?」
『はい。大丈夫です』
嘘。本当は凄く怖い。
またいつ義兄が私の前に現れるか分からないし、考えるだけで怖くて眠れない。
そう思っていると、としみつさんから思いもしない言葉を発した。
と「なぁ……俺の部屋で寝ないか?」
108人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ぺぺぺ | 作成日時:2021年9月14日 20時